Osaka Gas Co., Ltd. · TSE:9532

Osaka Gas — Technical Presentation

22 slides from Osaka Gas's technical presentation

  1. Slide 1: NEXT21のこれまでの取組 ~エネルギーシステムと実験の変遷~

    NEXT21のこれまでの取組 ~エネルギーシステムと実験の変遷~ 大阪ガス株式会社 志波 徹 1

  2. Slide 2: NEXT21とは

    NEXT21とは 「未来を試せる、集合住宅。」 Daigasグループの社員が実際に居住し、 「環境」「エネルギー」「暮らし」の面から、 様々な実験・検証を続けています。 敷地面積 1,543㎡ 規模 地上6階、地下1階 戸数 18戸(57㎡〜166㎡) 延床面積 4,577㎡ 緑地面積 938㎡ 大阪ガスNEXT21建設委員会 設 計 (総括:内田祥哉+株式会社集工舎 建築都市デザイン研究所) 2

  3. Slide 3: NEXT21とは スケルトン・インフィル方式

    NEXT21とは スケルトン・インフィル方式 – 建 物 を 長 期 に 使 う 100年以上使える丈夫な建物の骨格となるスケルトン(構造躯体)と、 ライフスタイルや家族形態に合わせて自由に変えられるインフィル(住戸・内装部分)に分けて作られた住まいです。 江戸時代から近代まで、大坂の借家では、内装のない住宅(=スケルトン)の「裸貸し」が行われ、 住まい手が内装・設備(=インフィル)を調達していました。この方式を、集合住宅で再現しました。 スケルトンとインフィル 大坂長屋の裸貸しの例 構造躯体 集合住宅 スケルトン インフィル (社会的部分) (私的部分) ● 階高は、1・2階は4.2m、3階

  4. Slide 4: NEXT21とは システムズビルディング

    NEXT21とは システムズビルディング – 建 物 を 長 期 に 使 う 外壁部分を部品化し移設や取り替えができるシステムを採用しているため 部品の再利用が可能で外壁移動・改修の自由度が高くなっています。 各部品のイメージ 外壁の移動を伴うリフォーム実験(402住戸) この実験では約85%の部材が再利用されました。 4

  5. Slide 5: NEXT21とは フレキシブル配管システム

    NEXT21とは フレキシブル配管システム – 建 物 を 長 期 に 使 う 立体街路(共用廊下)の下部を配管スペースとして利用し、さらに排水管以外はフレキシブルな配管を 採用しました。 住戸の水廻り設計の自由度が増し、位置変更も可能です。 共用廊下部分の縦配管 住戸および共用廊下の断面 住戸床 共用廊下 縦配管 縦配管は 水回りの設備を 共用廊下の下が 住戸の外に2本 自由に動かせる。 配管スペースに 5

  6. Slide 6: 実験住宅の系譜

    実験住宅の系譜 NEXT21以前においても、近未来型の住宅を建設し、実居住環境で家庭用エネルギーの 研究や設備機器開発、ライフスタイルに関する調査などを行ってきました。 1968 東豊中実験住宅 ・高度経済成長期に、10年後を想定した3~4LDK、約80m2の住宅。 ・ユニット設備、セントラルヒーティング、共用吸排気ダクト、カチット式ガス栓、 ガスメーター自動遠隔検針システム等の開発機器の評価を実施。 ・給湯や空調のエネルギー使用状況やキッチンの動線評価等の様々な 実験を実施。 ・東京大学 池辺陽教授に全体監修を依頼。 1985 アイデアル住宅NEXT ・住宅の質の向上が課題となった時期に、戸

  7. Slide 7: NEXT21 計画から竣工までの経緯

    NEXT21 計画から竣工までの経緯 ・当時(1980年代後半)の大阪ガスは、総合生活産業を目指して経営の多角化を進めていた。 ガス機器だけでなく、大阪ガスグループが提供する様々なハード・ソフトを通じて、これからの生活を豊かにして いくことを検証する実験場として、居住し、生活する実験住宅の建設計画を開始。 プロジェクトへ参加頂いた先生方 (肩書は竣工当時) ・各方面に相談し、東京大学内田祥哉先生を紹介いただいた。 京都大学巽先生との共同プロジェクトとすることを条件に内田先生に 引き受けていただき、当時の若手の先生方を含めた計画委員会が発足。 明治大学教授 福山大学教授 東京大学名誉教授 京都大

  8. Slide 8: フェーズ毎の居住実験テーマ

    フェーズ毎の居住実験テーマ 5~6年単位のフェーズで入居者を入れ替え、その時代の環境を踏まえたテーマの実験を実施 竣工以来、約7.3万人の見学者。建築系25%、行政5%、教育関係40%、海外5%等。 1994〜 第1フェーズ 「ゆとりある住生活」と「省エネルギー・環境保全」の両立 2000〜 第2フェーズ 地球環境と人の暮らしへの配慮 2007〜 第3フェーズ 持続可能な都市居住を支える 住まい・エネルギーシステム 2013〜 第4フェーズ 環境にやさしい心豊かな暮らし 2024年 2020〜 第5フェーズ 快適な住空間、万一に備えた住まい 2025〜 第6フェーズ(2025年4月開始予定)

  9. Slide 9: 居住実験の概要【エネルギーシステム】オールガスの住棟エネルギーシステム

    居住実験の概要【エネルギーシステム】 オールガスの住棟エネルギーシステム(1993~1999年) 竣工当時には、系統電力に頼らないオールガスの住棟エネルギーシステムを導入。 当時、業務用として開発中の最新型燃料電池を集合住宅に初めて設置し、それらを含 むオールガスシステムによる省エネルギー性、NOx排出量等による環境性を評価。 建物の断熱性能向上と合わせて、27%の省エネルギーを確認しました。 太陽電池 住戸用 インバータ 電気 太陽電池:7.5kW 各住戸へ 空調 吸収式 冷温水機 単結晶シリコンタイプ 給湯 モジュール変換効率14.6%。 吸収式 直流機器 リン酸形燃料電池:100kW 冷

  10. Slide 10: 燃料電池の商品化(2000年~現在)

    居住実験の概要【エネルギーシステム】 燃料電池の商品化(2000年~現在) 現在、市販されている燃料電池システム「エネファーム」「エネファームtypeS」も、開発初期段階より、NEXT21で 実際に居住しながら省エネ性の検証、耐久性や負荷追随性などを評価しました。 固体高分子形燃料電池(PEFC) 固体酸化物形燃料電池(SOFC) 2009年より販売開始 世界初の居住実験(2000年度~) 国内初の居住実験(2005年度~) (PEFC/SOFC) 現行機(SOFC) 404住戸 標準設置: 301住戸 パイプシャフト設置を想定:504住戸 10

  11. Slide 11: 水素燃料電池システムの実証(2007~2012)

    居住実験の概要【エネルギーシステム】 水素燃料電池システムの実証(2007~2012) 都市ガスから水素を製造、水素を各住戸に供給し、各住戸に「水素燃料電池システム」を設置しました。 集合住宅に水素を供給する前例がなかったため、大阪市消防局様にご指導頂きながら安全対策を行い、 5年間、安全に運用できました。 超小型水素製造装置 都市ガス 水素配管 都市ガスから ステンレス鋼管 純度99.999%の 6F 各戸設置(500W) (SUS316L、口径25mm、 水素を製造。 8台で電力融通+蓄電池 水 一部13mm) 水素製造効率は 素 水素供給圧7kPa 72.5%(HHV) 5F 供 屋上の

  12. Slide 12: 燃料電池連系システムの実証(2013~現在)

    居住実験の概要【エネルギーシステム】 燃料電池連系システムの実証(2013~現在) 太陽光発電 住棟セントラルシステムから戸別システムへと 変化しました。 東日本大震災の後であり、災害対応にも 対応したエネルギーシステムとなっています。 発電電力の余剰分を相互に融通したことが、 この後のエネファーム余剰電力買取サービス に繋がりました。 固体酸化物形 2018年に16.9kWへ増強。 燃料電池 発電効率55%(LHV) 停電時には、自立運転可能。 小型バイオガス発生装置 住戸で発生した生ゴミから、微生物 ガスエンジンコージェネ 処理によりメタンを発生させます。 停電時には自動で自立 運転し31

  13. Slide 13: 48時間停電自立実験・デマンドレスポンス実験

    居住実験の概要【エネルギーシステム】 48時間停電自立実験 デマンドレスポンス実験 2020年8月および2021年1月に48時間の停電自立実 夏・冬の電力逼迫だけでなく、中間期に太陽光発電が余 験を行いました。 ることも想定したDR実験を実施中です。 広域での停電・断水を想定し、電力と水の使用量を制限 居住者は電化製品の利用の工夫をNEXT21内SNSで しながら居住者の生活の充足度を検証しました。 報告、共有し、自らの行動の参考にしていきます。 プライバシー確保やストレス低減の観点から、自宅避難の 正しく情報を伝える難しさ、行動のモチベーション維持など 重要性が確認できました。 課題が明らか

  14. Slide 14: 居住実験の概要【緑化】周辺の緑地と連携した植栽

    居住実験の概要【緑化】 周辺の緑地と連携した植栽 緑地の少ない都市での自然回復を試みです。植栽設計は、日本野鳥の会・武蔵野美術大学立花教授による近隣の 緑地調査をもとに行っています。都市の中で点在する緑地でも、生態系の維持に一定の役割を果たしていることを確認、 また、近隣の居住者へのアンケートでは、街区に緑地が増えることを評価する声が多い結果となりました。 近隣の緑地をつなぐ緑の回廊 鳥や虫等の飛来を意図した垂直方向の緑化と 生態系の変化に関する定点観測 桜の宮公園 1992~ 日本野鳥の会が、4年間の日常観察。22種の 1996年 野鳥を確認。渡り鳥も観察され、キジバト、ヒヨド リが営巣。

  15. Slide 15: 植栽によるヒートアイランド現象低減効果

    居住実験の概要【緑化】 植栽によるヒートアイランド現象低減効果 植栽周辺は夏期に表面温度が他の建物より低く、風が通ると涼しく感じることができます。 NEXT21の表面温度は 一般的なコンクリート建物の 気温並みの部分が多い 表面は、気温+約5℃ 8月12日15時 気温34℃ 撮影:東京工業大学・梅干野研究室 15

  16. Slide 16: 多様化する家族の課題に対応する住宅計画研究

    居住実験の概要【住戸・共用空間と住み方に関する調査・研究】 多様化する家族の課題に対応する住宅計画研究 ●ライフスタイル提案住戸と住まい手参加設計住戸の ●少子高齢社会の家族の課題への対応 居住後の生活と評価 家族の個人化への対応 満足度の経年変化の違い 子育てへの対応 共働き子育て世帯への対応 高齢小規模世帯への対応 ●住まい手ニーズの「変化」に対応する住戸計画 など 5年後、10年後のライフステージ変化にも対応 家族の個人化に対応した「自立家族の家」 (インフィル設計:シーラカンス) 可能な住戸計画 ●環境との共生と現代的生活との両立 中間領域の様々な意義 アクセスコントロール バッファー

  17. Slide 17: 立体街路の空間特性・居住者の活動分析

    居住実験の概要【住戸・共用空間と住み方に関する調査・研究】 立体街路の空間特性・居住者の活動分析 立体街路の空間特性 居住者の活動分析 【立体街路】 立体街路で、居住者がどのような活動をしているかを調査しました。 周辺道路から繋がった 集合住宅の中の街路 定点カメラを5台設置し、それぞれの画像を確認することで、活動 としての共用廊下。 の動線や活動の質を観察しました。 NEXT21近隣の空堀 の路地を調査し、 路地に備わる機能を 備えた街路として設計 されています。 立体街路が単なる通路ではなく、子供の遊びや立ち話、 散歩など、多様な行為が見られることや行為が行われる 場所の空間特性との関係を

  18. Slide 18: 受賞歴

    受賞歴 緑化、建築、環境などの21賞を受賞。2024年度は3賞を受賞。 分 野 名 称 受 賞 内 容 建 築 大阪市ハウジングデザイン賞特別賞(1995) SI建築物として評価 Gマーク「施設部門」(1995) 〃 日本建築学会作品選奨(1996) 〃 日本建築協会賞(1997) 〃 日経ニューオフィス賞近畿ブロック審査委員特別賞(2003) ホームオフィス住戸(202)の設計と実験を評価 第5回キッズデザイン賞ソーシャルキッズプロダクト部門(2011) 立体街路が子供にとってよいことを評価 グッドデザイン賞「4GHOUSE」(2015) 住戸設計を評価(デベロッパーコンペの住戸) グッドデ

  19. Slide 19: 2025年4月からの第6フェーズ開始に向けて

    2025年4月からの第6フェーズ開始に向けて 第6フェーズのテーマ まちで集まって住む意味を再定義する ~ 人・自然・地域のかかわりが生み出す、暮らしとエネルギーのリジェネラティブデザインへの挑戦 ~ 緑地、光、風、 バイオ、地域資源 家族、住民、仲間との関係性、 地域のコミュニティー・活動、 価値観の変化 まちの安心 19

  20. Slide 20: 万博会場でのe-メタン実証(環境省実証)

    万博会場での e-メタン 実証(環境省実証) 2025年大阪・関西万博では、会場等の生ごみ等からバイオガスを発生させ、さらにバイオガス中のCO2と グリーン水素から、メタネーションによりe-メタンを製造し、会場内で利用する実証※を行います ※ 環境省「令和4年度既存のインフラを活用した水素供給低コスト化に向けたモデル構築実証事業」 2025大阪・関西万博での実証イメージ 食品残渣 (万博協会・ライフ) DAC (RITE) CO2 CH4 CH4 ガス化 不純物除去 メタネーション 利用 生ごみを処理して CO2 CH4 バイオガス発生 e-メタン ガス機器 グリーン 触媒によるメタネーション

  21. Slide 21: 504住戸改修プロジェクトが進行中

    504住戸改修プロジェクトが進行中 サーキュラーデザインにより、NEXT21を起点と テ ー マ : 「和の居住文化の継承・発展」 した資源循環、ネットワーク構築を目指す 設 計: 川島範久+(株)川島範久建築設計事務所 竣工予定: 2026年2月 【和の住まいの伝統】 → これからのサステナブルな暮らしを実現 自然の力 パッシブデザインにより、居住時のエネルギー削減 の活用 環境シミュレーションの活用、中間領域や建具活用を設計に反映 サーキュラーデザインにより、 資源循環 建材調達・施工・解体・廃棄時のエネルギー削減 再利用 既存住戸の部材や近隣から調達する資源(廃材等)の活用 多様性 多様

  22. Slide 22: ご清聴、ありがとうございました

    ご清聴、ありがとうございました

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