Slide 1: 2025年3月期第2四半期 決算説明会
2024 年 11 月 12 日 株式会社クレハ 2025 年 3 月期第 2 四半期 決算説明会 クレハの小林でございます。今回、通期見通しについては大幅な見通しの下方修正を発表させてい ただきました。 中身を見ますと、当社の成長を牽引すると期待している PVDF と PGA の二つの事業が、想定を上 回る逆風に遭遇しております。それ以外の事業については、ほぼ計画どおりと認識している次第で す。 PVDF については、EV の市場の冷え込みが思った以上でした。今後どうなるのかについては、実 は先月、北米のバッテリーショー、展示会に出て、非常に盛況に開催されておりました。関係者と お話をしても
Slide 2: 第2四半期の実績
企画経理本部を担当しています、田中でございます。 最初に、2025 年 3 月期の第 2 四半期の実績です。 一番左側の実績で、セグメント別の売上収益として 816 億円、営業利益は 70 億円で、営業利益で 申し上げると、対前年からマイナス 22 億円、計画に対してはプラス 5 億円となっております。 前年同期との比較では、EV 市場が想定以上に、大幅に下回ったことで、PVDF の売上、利益が相 当に落ち込んだことが主因です。 それから、当初予想との差では、PVDF が下振れしたことはあるのですが、一方で熱収縮多層フィ ルム、ML 事業の終売、撤退に伴って最後の売上がばっと伸びた点、それから
Slide 3: 営業利益の前年同期比推移
前年同期比と、最終的に 70 億円となったわけですが、それの推移を、PVDF、PGA を別立てに示 しました。PVDF の落ち込みが非常に大きいと、先ほど社長からもお話がありましたように、その 他の事業についてはほぼほぼ計画どおりということで、若干のプラスです。 この結果、一番右側の当初予算に対してプラスに転じていますが、PVDF の落ち込みが大きかった 第 2 四半期です。 3
Slide 4: 通期予想
これは、2Q を基にした通期予想です。売上で 1,600 億円、営業利益で 100 億円ということで、当 初予想の 140 億円に対して 40 億円の大幅なマイナス見通しを立てざるを得ない状況にあります。 繰り返しになりますが、EV 市場の市況悪化、それからシェールガスの掘削市場が停滞しているこ と、この大きな二つの要因によって、当初予想から大幅に計画をダウンせざるを得ない状況です。 4
Slide 5: 通期予想の増減要因(ウォーターフォール)
同様にウォーターフォールチャートで示しております。前年同期比のところです。PVDF、PGA、 それからその他事業についてもへこんでいますが、先ほどご説明した、全社調整で持ち上げて 100 億円。 当初予想比についても、PVDF、PGA で大きな落ち込みがありますが、その他既存商品の徹底的な 利益確保で持ち上げ、さらには全社での一層のコストダウンによって持ち上げて、何とか 100 億 円に届いたということです。 5
Slide 6: 来年度に向けた取り組み
これを踏まえた来年度、中計の最終年度に向かってどういうことをやっていくのか、依然として、 PVDF の市況、それから PGA の市況、いずれも大きく好転することが見込まれない中でどういう ことをやっていくのかです。 PVDF 事業については、EV 市場の復調を待っているだけでは仕方がありません。その他のアプリ ケーションへの拡販、それから当社は三元系のリチウムイオン電池への供給をやってきたわけです が、一方で LFP について早期の採用、そして拡販に結び付けていく努力をしているところです。 PGA については、中高温領域から低温・超低温領域へのマーケットを広げていこうと取り組んで きているわけ
Slide 7: 全社的なコストダウン策
そうは申し上げても、なかなか事業面だけではカバーしきれない部分は、全社的なコストダウン策 を展開していこうと、生産現場や研究、あるいは間接部門でのコスト削減を今期、来期と徹底的に やっていこうという考えです。 7
Slide 8: 新製品・新規事業開発
このページは、新製品、新規事業開発に関する中長期的な取り組みについてご説明しております。 当社の目指す分野、重点事業分野として、「環境・エネルギー」、「ライフ」、「情報通信」の 3 分野を掲げ、この 3 分野に関して記載のような新製品・新規事業の開発を目指しているところで す。 ライフ分野としては、農業用の殺菌剤、バイオスティミュラント、癒着防止フィルム、環境・エネ ルギー分野については PFAS を無害化処理技術、それから炭化ケイ素繊維、情報通信分野において は 3D タッチパネルということで、それぞれ資料の青いところから上市していくことを目指してい ます。 ただ、25 年度中にどれだけこれ
Slide 9: 環境負荷低減
環境負荷低減についても、CO2 排出量の削減について 2030 年に 2013 年度比で 30%以上の削減を 掲げました。当社の CO2 排出量は、いわき事業所がその大半を占めるわけですが、ここで行って いる石炭火力発電での CO2 削減で 30%以上いけるであろうというめどがつきました。 投資が伴うものですから、あとはどのタイミングで投資して、実際に 30%以上の削減をしていく かというタイミングを計っているところです。 もう一方、廃棄物ゼロエミ率については、来年度 1.5%以下にするという目標を掲げ、これについ ても再資源化、有価物化の技術、あるいは提携先との協議を経て、1.5%以下に持っ
Slide 10: 会社と社員の共生
会社と社員の共生というテーマで、中長期計画には掲げました。社長が日頃から社員に対して言っ ているのは、会社と社員が共に Win-Win の関係で、社員は仕事が楽しい、会社方針に共感してい る、仕事を通じて各人が成長している、こういうことを会社としては目指していきたいと。 社長は常々言っていることですが、それについて大きく二つ取り組みを書かせていただきました。 社員の会社に対するエンゲージメントをどう高めていけばいいのかに主眼を置いて、昨年度からタ ウンホールミーティングを行っています。 社長をはじめ、私も含めた 4 人の取締役と若手社員を中心に、今の会社で起こっていること、それ から今後どうい
Slide 11: エンゲージメント向上の取り組み
今年も 8 月にサーベイして、今、結果の取りまとめをしているところです。会社が社員のエンゲー ジメントを常に大切にしているよと、こういうことを訴えていくってことが、取り組みとして重要 なのではないかなと感じています。 11
Slide 12: PVDF 市場動向と拡販
私どもは、欧州の三元系向けに強みを持っています。現在、欧州市場、昨今メディア等でも EV 市 場が大変厳しいという話が出ておりますが、相当影響を受けております。 当初は 2025 年度の回復を期待しておりましたが、電池メーカー、自動車メーカー、電池部材メー カー、さまざまなメーカーさんのお話を聞いていて、その中でも欧州市場の回復は 2026 年度以降 というところが一致した見解となっている状況です。 従来、欧州の三元系向けを中心に、供給能力の問題もあり、ここの供給を優先していたわけです が、今、供給余力がかなり出てきておりますので、特に期待しているのが北米向けです。 ここは、いわゆるインフレ抑
Slide 13: PVDF 拡販と稼働状況
一方、特に南部の市場を中心に、既に EV 工場も立ち上がっており、そちらへの供給ももう開始し ています。また、新たに建設する工場向けのサンプル評価なども進んでいるのが現状です。 また、ESS の蓄電池のほうですね、こちらも LFP 系の電池ですが、立ち上がりが進んで、評価も 順調に進んでおり、ESS 向けにも販売を開始できると見込んでおります。 また、私どもは、プレゼンスとして弱いのですが、中国、特に LFP 系のリチウムイオン電池が急 速に成長してまいりました。 私どもとしても、何とかこの市場を確保したいこともあり、日本および中国の R&D センターをフ ル活用して、開発品の提案活動などを行
Slide 14: PVDF 欧州EV市場の見通し
一方、特に欧州の EV 向けの回復となりますと、各国の政府の補助金等のインセンティブや、また 売れ筋の EV 車が出てくるかにもよるところがあります。欧州での中国製の EV に対する関税が 17.8%から 45.3%と決定しましたので、この影響も今後出てくると見ております。 厳しい状況が続いた場合には、25 年度に関しては、若干の売上増にとどまる可能性も現時点では あるのではないかと見ております。さまざまな情報を注視しておりますが、本格的な回復は 26 年 度以降と考えているところです。 14
Slide 15: PGA 市場の見立て
まず、市場の見立てです。シェールガス・オイルには、ガス鉱区とオイル鉱区がございます。トー タルで前年のマーケットを比較しますと、約 10%市場がシュリンクしております。 その内訳を見ますと、オイル鉱区に関しては、堅調に推移して前年比微増、一方ガス鉱区に関して は、前年からその市場規模が半減していると。これはガスの価格の低迷がメインですが、オイル鉱 区の随伴ガスが有効的に利用されるようになったのが大きな原因です。 今期の販売は、ガス鉱区は、非常に半減している中でも継続して中温鉱区に取り組んでおり、その 部分ではシェアを上げることができますので、販売減に関しては 10%から 15%で収まる予定で
Slide 16: PGA 新製品と来期見通し
われわれはこれまで中高温向けに、PGA の特性からそういう市場から参入してきましたが、市場 が大きな低温・超低温向けに関して参入を図るべく、先ほどからご紹介のように、低温プラグに関 しては、既にこの夏からトライアルを開始し、10 社で採用されています。 これに関しては、ランヒストリーが一定レベル必要ということで、年度末までには大口の顧客から のオーダーを取れるように対応しております。さらに、超低温グレードに関しては、処方に目途が ついて、来年 4 月以降のフィールドトライアルということです。 低温向けに関しては、今年度中にランヒストリーが積み上がると想定しておりますので、2025 年 度におい
Slide 17: 質疑応答:PVDF
質疑応答 PVDF [Q] PVDF の 25 年度、26 年度の売上の成長のイメージを教えてください。それから、損益は今期 赤字ということですが、それがどれくらい改善していくのか。定性的でも結構ですので、その辺り を最初にご解説いただけますか。 [A]: 25 年度に対して、先ほど申し上げた欧州に関しては、今後、中国との関税も決着がつきま したので、何らかの欧州の EV 産業、また電池産業に対するインセンティブ等が政府として出てく るのではないかと期待しております。 その回復に加え、私どもとしては市場が広がると見ている米国市場も、従来 24 年、25 年にかなり EV あるいは電池の新工場の
Slide 18: 質疑応答:PVDF・PGA
[A]:中国以外の電池メーカーについても検討は進めております。ただ、今、車載用というよりか は、蓄電池、ESS 向けに LFP を使おうという方向になっております。 そういう意味では、既存の大手の電池のお客さんが車載では仕事が非常に不安定な中で、蓄電池、 ESS を広げていこうという動きがありますので、既存のお客さんでの評価が進んで、既に販売も開 始したところです。 LFP 向けの競争力は、中国の LFP 市場に入りたいと考えておりますが、ここはかなり中国製のホ モポリマーが使われており、価格的にも競争が激しい市場です。 一方、われわれの開発は、品質優位性を活かした開発品を投入したいということ
Slide 19: 質疑応答:新事業
新事業 [Q]: 3D タッチパネルは、どういった用途で、いつくらいから立ち上がって、規模感は当初予定 よりも増えるということでいいのかなど、その辺を少し補足いただけますか。 [A]:3D タッチパネルに関しては、まず、立ち上げて注力しているのが、記載のとおり、産業機 器、医療機器、自動車をメインターゲットとしております。 特に、この用途はいずれも、例えばスマートフォンのようにタッチで命令が実行されると非常にミ スが起こるということで、市場からはきちんとした力を加えてスイッチがオン・オフできるという 要求が、非常に強い分野です。まず、この分野を立ち上げるという計画です。 ただし、この分野は、市