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Illumina — Technical Presentation (May 2020)

27 slides from Illumina's technical presentation, May 21, 2020

  1. Slide 1: 成熟したショートリードのさらなる有効活用の可能性

    成熟したショートリードのさらなる有効活用の可能性 ~フィデリティを高めて自然科学の難題に挑む~ 理化学研究所 生命機能科学研究センター 分子配列比較解析チーム @phyloinfokobe リーダー 工樂 樹洋 Shigehiro Kuraku 兼 関西学院大院理工学研究科 / 神戸大院理学研究科 客員准教授 / 甲南大学院自然科学 非常勤講師

  2. Slide 2: 開示すべき Conflict of Interest はありません。

    私が発表する今回の内容について 開示すべき Conflict of Interest はありません。

  3. Slide 3: 自己紹介

    自己紹介 2005 京都大にて博士号(分子進化学) -2007 理研神戸でJRA~RA~PD (進化発生学) 2007-12 ドイツ南部で大学教員 欧米式ゲノムプロジェクトや コアラボ運営 との接点 2012- 理研神戸 独自研究+技術支援+教育普及

  4. Slide 4: NGSについての最近の雑感

    NGSについての最近の雑感 “ポスト「現場の会」時代”に入り、俯瞰した情報が得にくくなっている !? 技術は普及したが、チョイスが安定化・固定化した結果、 多様な経験を持つ人はさほど増えてはいないのでは? 持続可能なコアラボとは? cf. 第6期基本計画「研究基盤の充実による研究力向上」 日本流 ‘Expectation management’の難しさ コアラボ人材としてのタレント育成パス どこで読むのがよいのか? 受託企業 or アカデミア? 日本 or 海外? アカデミアの価値はどこにあるか? 核酸以外の試料の柔軟な受入(シングルセル、クロマチン、標識実験) 技術の科学的評価 cf.日本で

  5. Slide 5: 「NGSの経験がある」人には何種類かいる

    「NGSの経験がある」人には何種類かいる A B C D Project design Sample preparation QC Library preparation QC Cluster generation 担い手は Sequencing あまり多くない QC Primary data analysis QC 経験の範囲により Secondary data analysis 得られる助言も 変わってくるはず Downstream data analysis 求人の時にも注意 Publishing

  6. Slide 6: 技術的な実績(~2018)

    技術的な実績(~2018) さらなる汎用化をめざして 効率的なde novoトランスクリプトームデータ取得法の提案 原雄一郎 種子島千春 ライブラリインサート長の調節&アセンブリ結果の評価 Hara et al., 2015 BMC Genomics Tanegashima et al., 2018 Sci Data 辰見香織 長距離(>20 Kbp)メイトペアリード取得の効率化・節約 iMate プロトコルのリリース Tatsumi et al., 2015 Biotechniques 西村理 原雄一郎 ゲノムアセンブリ結果の評価法の検討 ウェブサーバ gVolante(ジーボランチ)の公開

  7. Slide 7: 技術的な実績(2018~)

    技術的な実績(2018~) さらなる汎用化をめざして 西村理 門田満隆 染色体レベルのゲノム情報構築法の検討 三浦 尚 Hi-Cデータ取得の効率化とHi-C scaffoldingプログラムの試用 Kadota et al., 2020 GigaScience 平谷伊智朗 10x Chromiumを使用したシングルセルRNA-seq 3’UTRに重点を置いた遺伝子モデル作成法の検討 (cellranger mkgtf/mkref) 標識塩基S4Uを利用したRNA代謝プロファイリング (SLAM-seq) 市販キットの試用および汎用品の使用による節約化の検討 種別ごとの最適化 と 種別を越えた最

  8. Slide 8: 「NGSの経験がある」人には何種類かいる

    「NGSの経験がある」人には何種類かいる A B C D Project design Sample preparation QC Library preparation QC Cluster generation Sequencing QC Primary data analysis QC Secondary data analysis Downstream data analysis Publishing

  9. Slide 9: シークエンサを自ら動かす立場から

    シークエンサを自ら動かす立場から 個々のライブラリの評価 サイズ分布と定量方法 ライブラリの混ぜ方 ラン結果から何を学ぶか?

  10. Slide 10: ライブラリのサイズ分布を操る

    ライブラリ中のすべての分子が これを知ったうえで 均等に読まれるわけではない ライブラリのサイズ分布を操る アジレントBioanalyzerによる ライブラリのインサート長分布 1) 断片化 マッピングの結果判明した 実際に読まれたインサート長分布 2) PCR 増幅 必要量得るためのサイクル数 ex) 1000ng totalRNA → 6 10ng totalRNA → 13 Size (bp) 3) サイズセレクション Hara et al., 2015. BMC Genomics, 16:977 磁気ビーズで特定の分画を除く

  11. Slide 11: シークエンサを自ら動かす立場から

    シークエンサを自ら動かす立場から 個々のライブラリの評価 サイズ分布と定量方法 ライブラリの混ぜ方 インデックスの配列類似性、塩基組成、カラーバランスを考慮 ラン結果から何を学ぶか?

  12. Slide 12: インデックス配列の組合せについて - より確かなリード取得のために

    インデックス配列の組合せについて - より確かなリード取得のために 参照:イルミナ公式資料 ‘Index Adapters Pooling Guide’ 配列類似性 オリジナルツール iLike & iMaster 似た配列のインデックスを同時使用すると https://transcriptome.riken.jp/iLike/ ライブラリ毎のリードの振分け精度が落ちる 西村理 蛍光のカラーバランス サイクル毎のカラーバランスが偏って いると、クラスターの位置決めが 正しく行われない 塩基のバランス サイクル毎の塩基バランスが悪いと、 ベースコールの精度が下がる 調製済ライブラリ群を受け付ける

  13. Slide 13: ラン結果から何を学ぶか?

    シークエンサを自ら動かす立場から 個々のライブラリの評価 サイズ分布と定量方法 ライブラリの混ぜ方 インデックスの類似性、塩基組成、カラーバランスを考慮 ラン結果から何を学ぶか?(研究の目的に向かう前に) 期待通りのリード数が得られているか? ライブラリの種類に特有の傾向はないか? 生物種の特徴がどう表れているか? 外注時でも所属機関のコアラボに助言を求めてみては?

  14. Slide 14: ショートリードと決めたら、次は?

    ショートリードと決めたら、次は? どこで読むか? 急ぐなら、in-houseでHiSeq1500 あるいは MiSeq 待てるなら、外注でHiSeqX か NovaSeq リード長 SR80 (HiSeq1500) – RNA-seq for DE解析, ChIP-seq PE127 (HiSeq1500) – de novo RNA-seq, Hi-C PE150 (HiSeqX) ー 全ゲノム ライブラリ調製 リード長に合わせたインサート長に 必要量は? PCRサイクル数は最少に

  15. Slide 15: NovaSeq 6000 SPフローセルをPE250で試用

    NovaSeq 6000 SPフローセルをPE250で試用 (参照:イルミナカスタマーレビュー) 同じライブラリをHiSeq1500 (Rapid v2) でもシークエンスし比較 シークエンス直後に確認 想定(800M)を超えるリードを取得(885M) インサート長ピーク約380bpの Qスコアの差はベースコール法の違いに起因 TruSeq RNA-seqライブラリ さらに下流での比較 取得リード中のGC含量やインサート長には大差なし 脊椎動物複数種で良好なトランスクリプトームアセンブリを達成 → NovaSeq 6000 SPフローセルでより安価にPE250リードを取得可能

  16. Slide 16: 技術的な実績(2018~)

    技術的な実績(2018~) さらなる汎用化をめざして 西村理 門田満隆 染色体レベルのゲノム情報構築法の検討 三浦 尚 Hi-Cデータ取得の効率化とHi-C scaffoldingプログラムの試用 Kadota et al., 2020 GigaScience 平谷伊智朗 10x Chromiumを使用したシングルセルRNA-seq 3’UTRに重点を置いた遺伝子モデル作成法の検討 (cellranger mkgtf/mkref) 標識塩基S4Uを利用したRNA代謝プロファイリング (SLAM-seq) 市販キットの試用および汎用品の使用による節約化の検討

  17. Slide 17: ゲノムシークエンス:どのレベルを目指すか?

    ゲノムシークエンス:どのレベルを目指すか?(あくまでも仮の分け方) 「着手」グレード 「非染色体」グレード 「染色体」グレード 「VGP」グレード ‘3.4.2.QV40’ phased, gapless で♂♀

  18. Slide 18: 系統樹マンダラ【真獣類編】

    Damas et al., bioRxiv 2020 系統樹マンダラ【真獣類編】 (キウイラボ 発行)

  19. Slide 19: ゲノムシークエンス:どのレベルを目指すか?

    ゲノムシークエンス:どのレベルを目指すか?(あくまでも仮の分け方) 「着手」グレード 「非染色体」グレード 「染色体」グレード 「VGP」グレード ‘3.4.2.QV40’ phased, gapless で♂♀

  20. Slide 20: 繋いだ結果をどう評価するか? gVolante

    繋いだ結果をどう評価するか? gVolante https://gvolante.riken.jp/ 西村理 N50長 短い配列を含めるか否かで数値が大きく増減することも 大きければよい、というわけではない(ヒトなら約171Mbp) 原雄一郎 単一コピーオーソログのカバー率 参照遺伝子セットの適性 (cf. 脊椎動物向けCVG) 遺伝子探索パイプラインの感度 (CEGMA > BUSCO) Nishimura et al., Bioinformatics 2017 Nishimura et al., Methods Mol. Biol. 2019 BUSCO v2~v3~v4:基準が変わってよ

  21. Slide 21: ゲノム「解読」の成果を伝える表現に注意

    ゲノム「解読」の成果を伝える表現に注意 プレスリリースを読んでいて感じたことありませんか? そもそも「解読」? ➔「写経」しただけ 「N50長がX百倍に」 ➔ 大きければよいというものではない 「遺伝子がX万個」 ➔ プログラムのかけ方で大きく変わる 「高精度の(high-quality)」より 「染色体規模の(chromosome-scale)」のほうが上? 発信者の認識とセンスが問われるところ

  22. Slide 22: ゲノムシークエンス:どのレベルを目指すか?

    ゲノムシークエンス:どのレベルを目指すか?(あくまでも仮の分け方) 「着手」グレード 生物学的大発見ナシに メイトペア N50長が<100kb 単一種で出版するのは ロングリード BUSCO/CEGMAスコア(Complete)が<80% かなり困難 「非染色体」グレード Hi-C BUSCO/CEGMAスコア(Complete)が80-100% 連鎖地図 最長の配列も染色体長にはまだ到底届かない 「染色体」グレード 殆どの場合 染色体規模の配列の総塩基長が全体の90%以上 ✖ ゼロから計画 しなおし 染色体の数(n)と長さをほぼ再現(核型情報が必要) 「VGP」グレード ‘3.4.2.QV4

  23. Slide 23: Hi-C:3Dゲノム解析からゲノムスキャフォルディングへ

    Hi-C:3Dゲノム解析からゲノムスキャフォルディングへ ライゲーション部位を挟むペアエンドリード取得 使用する試料はDNAではなくクロマチン(細胞・組織) Dekker Lab (2009) ここでもまた、Hi-Cの「経験がある」人には何種類かいることに注意 DNA上で近い領域間ほどクロマチン上のコンタクトが 多いことを利用しスキャフォルディング 3Dゲノム解析とスキャフォルディングの間では 「理想のライブラリ」は基本的に同じ Hi-Cスキャフォルディングではギャップ(N)は埋まらず、むしろギャップ数は増える 不適なライブラリであることを知らずに大量シークエンスしないように

  24. Slide 24: Hi-Cライブラリの評価:読む前に問題に気づけるか?

    Hi-Cライブラリの評価:読む前に問題に気づけるか? Hi-C QC1 ライブラリプレップ QC2 シークエンス 1 2 3 1 2 1. Before HindIII digestion 1. Before NheI digestion NNNAAGCTTNNN NNNAAGCTAGCTTNNN NNNTTCGAANNN NNNTTCGATCGAANNN 2. After HindIII digestion 2. After NheI digestion NNNA AGCTTNNN NNNTTCGA ANNN NNNAAG CTAGCTTNNN NNNTTCGATC GAANNN 3. Hi

  25. Slide 25: Hi-Cスキャフォルディング最適化のための条件検討

    Hi-Cスキャフォルディング最適化のための条件検討 Kadota et al., GigaScience 2020 Softshell turtle Pelodiscus sinensis 情報の揃った種を選び、WetおよびDryのさまざまな条件を検討 検討項目 ・使用する組織 ・固定時間 ・制限酵素の選択 ・反応時間 制限酵素 ライゲーション ・PCRサイクル数 ・プログラムの選択 ・入力配列最短長 ・使用Hi-Cライブラリ ・入力Hi-Cリード数 ・Misjoin 修正ラウンド数 ➔ 検討結果に基づき iconHi-C(アイコニック) 22通りの間で比較 プロトコルを提案

  26. Slide 26: Hi-Cスキャフォルディング考:多数種での実績から

    Hi-Cスキャフォルディング考:多数種での実績から Kadota et al., GigaScience 2020 ライブラリ調製 同じ生物種でも組織のチョイスにより、結果に大きな差 細胞数を確保できる単一の組織を選ぶ 有償キット間でも、仕様やパフォーマンスに大きな差 我々のiconHi-Cプロトコルは、有償キットほど迅速性に重きを置いていない スキャフォルディング 基になるゲノムアセンブリの出来も勝敗を分ける 配列長の下限の設定(3d-dnaの既定値は15,000bp)も結果を大きく左右 スキャフォルディング結果を評価するための核型情報が必要 あまり知られていないが、 Juicebox上での

  27. Slide 27: まとめ

    まとめ 「オミクス」におけるNGSで最も大事なのは、 偏りが少なく多様性の高いライブラリを調製すること そのうえで、どれだけ速く、安くリード取得できるか 染色体グレードへのゲノムアセンブリの改善 については適宜ご相談ください 装置の配備だけでなく、人材の育成と ノウハウの蓄積や発信をも視野に入れた技術基盤のデザインを 特定の拠点に「丸投げ」するより、「セカンドオピニオン」も経て、 できるだけ多くの現場に技術が広がるように

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