Slide 1: 医療機器の再処理バリデーション(ISO 17664)
基礎からわかる医療機器の安全規格シリーズウェビナー 2025 第3回: 医療機器の再処理バリデーション (ISO 17664) UL Solutions Consumer Medical Information Technology コマーシャルグルーブ:小峰 豊 © 2025 UL LLC. All rights reserved.
Slide 2: セミナー開催中のお願いとお知らせ
セミナー開催中のお願いとお知らせ • ご質問は、随時、質問ボックスへご入力ください。 後日、担当より回答いたします。 • 本セミナーの録画版のリンクは、明日以降、配信致します。 • 投票にご協力ください。 • ご退出の際は、簡単なアンケートにご協力ください。
Slide 3: 注意事項
注意事項 ⚫ 本コンテンツの知的所有権はUL Solutionsにあります。無断での転用配布・放送は禁止されています。 ⚫ 本コンテンツは一般的な情報を提供するもので、法的並びに専門的助言を与えることを意図したもの ではありません。 ⚫ 本コンテンツは、作成時点の情報をもとに作成しています。本コンテンツの情報に基づいて行った行 為により生じたいかなる結果に関しても、弊社では責任を負いかねます。 ⚫ 規制は国や地域ごとに異なり、また日々アップデートされています。最新の規制情報をお知りになり たい場合は、 こちら までお気軽にお問合せ下さい。
Slide 4: 基礎からわかる医療機器の安全規格シリーズウェビナー
基礎からわかる医療機器の安全規格シリーズウェビナー 第1回: 医療機器規制と安全規格 第2回: 医用電気機器の電磁妨害/EMC試験 (IEC 60601-1-2) 第3回: 医療機器の再処理バリデーション (ISO 17664) 第4回: 呼吸ガス経路の生体適合性評価 (ISO 18562) 第5回: ブラジル INMETRO認証 第6回: 生物学的評価 (ISO 10993-1) 第7回: 医療機器材料の化学的キャラクタリゼーション と毒性評価(ISO 10993-18 & -17) <期間限定・アーカイブ公開> ・医療機器(ME機器、MEシステム)の電気安全試験(IEC 60601-1)
Slide 5: 本日の内容
本日の内容 1. ISO 17664と医療機器の再生処理について 2. 洗浄 3. 消毒 4. 滅菌 5. ライフサイクルテスト
Slide 6: 1. ISO 17664と医療機器の再生処理について
1. ISO 17664LERHREO FEM BIIDUT
Slide 7: ISO 17664
ISO 17664 ❑ ISO 17664 → 最新は2021年版 • ISO 17664-1 : クリティカル、セミクリティカル • ISO 17664-2 : ノンクリティカル ❑ SCOPE • 使用前、再使用前に再処理される医療機器が対象 • 医療機器メーカーが医療機器の再生処理にあって提供するべき Processing of 情報として・・・・ ➢ 機器を使用した場所の処置 medical devices ➢ 洗浄 ➢ 消毒 ➢ 検査、メンテナンス ➢ 包装 ➢ 滅菌 ➢ 保管 ➢ 払出し・輸送 7
Slide 8: Validation及びリスク分析の必要性
Validation及びリスク分析の必要性 ❑ Validationの実施: • 医療機器メーカーはValidatedされた再処理プロセスの情報を提供する(客観的な証拠に基づく) • 類似製品については共通性を示した上でProduct Familyとしてワーストケースにおける再処理プロセスの設定が可能 ❑ リスク分析の実施: • 医療機器メーカーから再処理プロセスを実施する側(医療機関等)へ提供する情報についてのリスク分析実施 • リスク分析には下記の情報を含める(限定せず) ➢ 医療機器の特徴(設計上、性質上) ➢ 再処理に必要な器具類 ➢ 使用における残留汚染の蓄積しやすや ➢ メンテナン
Slide 9: 医療機器のカテゴリー(Spaulding Classificationに基づく)
医療機器のカテゴリー(Spaulding Classificationに基づく) EU USA(FDA) ⚫ ノンクリティカル 洗浄 洗浄 低水準消毒もしくは 創傷のない皮膚への接触、組織内への 消毒 中水準消毒 低水準、中水準の 浸透なし、患者への直接接触なし 判断は汚染物の性 質や程度により判断 ⚫ セミクリティカル 洗浄 洗浄 正常粘膜への接触、創傷皮膚への接触 消毒 滅菌もしくは高水準 滅菌(Optional) 消毒 ⚫ クリティカル 洗浄 洗浄 消毒 血管内、体内無菌組織への接触 消菌 滅菌 Spaulding Classification:医療機器が使用目的に沿って使用された際に付
Slide 10: 医療機器メーカーから提供される情報
医療機器メーカーから提供される情報 ❑ ISO 17664-1 “6. Information to be provided by the medical device manufacturer” • 洗浄と消毒、洗浄、消毒及び滅菌に関するプロセス(再処理可能、意図する使用に適切なプロセス) • 再処理の際に参照するガイドラインや規格 • 必要なトレーニング • 再処理プロセスに必要となる器具 • Validatedされた少なくとも一つの方法、医療機器の意図する使用を維持でき、使用者と患者に安全な医療機器を提 供できる情報 • 再処理可能な回数や制限 • 医療機器が使用された後にその場で実施し
Slide 11: 2.洗浄(Cleaning)
2.洗浄(Cleaning) 機器に付着した汚れを落とすこと
Slide 12: 洗浄の種類と特徴
洗浄の種類と特徴 分類 用手洗浄 自動洗浄 方法 ブラッシング 浸漬 WD 超音波 減圧沸騰 特徴 • スポンジやブラシに • 洗浄液に器材を浸す • ジェット水流の作 • 超音波の作用で器 • 突沸の作用で機器 洗剤をつけて器具を 用で器材を洗浄 材を洗浄 を洗浄 洗浄 • 仕上がりは洗剤の性能 に依存 • 仕上がりは人の力量 や経験による 留意事項 • 要訓練 • 温度・湿度管理が重要 • 専用ラックでない • ゴム製品やプラス と適切な洗浄がで チックは避ける • 水の使用量 • すすぎ評価が困難 きないケースもあ る(内腔のある機 • マイクロ器材は適 • すすぎ評価が困難 器) 合し
Slide 13: Cleaning:(再)処理におけるバリデーション手順
(再)処理におけるバリデーション手順 模擬使用(Simulated Use) 洗浄の許容基準値 疑似汚染物 基準値(ISO 15883-5:2021) Cleaning (洗浄) 汚染箇所 試験サンプル数(例) 洗浄の条件 洗浄の評価 13
Slide 14: 模擬使用(Simulated Use)
模擬使用(Simulated Use) ◼ 洗浄バリデーションの実施に先立ち、模擬使用として、複 数回のフルサイクルを実施し、汚れ(汚染物)の堆積状況 を確認する ◼ FDAでは少なくとも6サイクルの実施が求めている (AAMI ST98) ◼ フルサイクル: 汚れ(疑似汚染物)の接種、洗浄、消毒、滅菌の一連の サイクル 14
Slide 15: 疑似汚染物
疑似汚染物 ◼ バリデーションで使用する疑似汚染物は、実際に機器が 臨床現場で使用された際に付着する汚染物に近いもの を選定する(機器メーカにより選定) ◼ 疑似汚染物の例: 血液(脱繊維化、ヘパリン化)、人工唾液、骨粉、 BSA(血清アルブミン(ウシ))、 粘液(ムチン) ◼ 試験用の疑似汚染物については、下記の規格にて参照 AAMI ST98, ASTM F3208-20 or ISO 15883-5 FDA申請においては、臨床使用を考慮した、少なくとも2種類の分析項目で残留物を確認することが求められています(Critical and Semi-Critical Device) 本資料の「
Slide 16: 汚染箇所
汚染箇所 医療機器メーカにより選定されたワーストケースの箇所により実施 ワーストケース選定のポイント 洗浄しにくい箇所 臨床上の使用で実際に (内腔、継ぎ目やヒンジ、空洞、 汚染しやすい箇所 凹凸表面) ワーストケースとして、疑似汚染物が乾燥してから洗浄バリデーションを実施する 16
Slide 17: 洗浄の条件
洗浄の条件 機器メーカより提供される洗浄プロセスに関する情報: ◼ 洗浄用アクセサリー (ブラシ、スポンジ、清拭材/固有のアクセサリーは機器メーカから提供されたものを使用) ◼ 洗浄剤 ◼ 洗浄に用いる水 ◼ 洗浄の手順、もしくは使用説明書(IFU) (用手洗浄、自動洗浄) ◼ 中和剤(要否) 洗浄バリデーション、IFUからのワーストケース条件の選定: ◼ 洗浄の手順、もしくは使用説明書に示される条件の中から洗浄しづらい基準を選定する (短い時間、低い方の温度、少ない操作(例:ブラッシング)、低濃度の洗浄剤等) IFU: Information For Use 17
Slide 18: 洗浄の許容基準値
洗浄の許容基準値 ◼ 医療機器の外観に異常や残留の汚れがないことを確認 ◼ 欧州(EU): エンドポイント(試験項目)はタンパク質の測定がもとめられている(侵襲性の機器はタンパク質に加えその他の項目 を測定する) ◼ 米国(FDA): エンドポイントはタンパク質を含め、2項目が求められている(AAMI ST98) Endpoint 許容基準値 FDA/EU 規格 用手、自動洗浄 (試験項目) [µg/cm²] EU DGKH, DGSV, AKI and VAH 用手洗浄 タンパク質 <3 EU DGKH, DGSV, AKI 自動洗浄 タンパク質 <3 FDA AAMI ST98 用手洗浄及
Slide 19: 基準値(ISO 15883-5 : 2021)
基準値(ISO 15883-5 : 2021) ◼ 洗浄Validationにおける基準(欧州仕様?): 対象物質 Alert Level Action Level Protein (タンパク質) ≥ 3 μg/cm2 ≥ 6,4 μg/cm2 TOC (全有機炭素) ≥ 6 μg/cm2 ≥ 12 μg/cm2 Carbohydrate (炭水化物) ≥ 0,9 μg/cm2 ≥ 1,8 μg/cm2 Hemoglobin(ヘモグロビン) ≥ 1,0 μg/cm2 ≥ 2,2 μg/cm2 Adenosine triphosphate (ATP) ≥ 10 femtomoles (fmol)
Slide 20: 試験サンプル数(例)
試験サンプル数(例) 陽性サンプルコントロール 陰性サンプルコントロール 試験サンプル 実施 熱水洗浄 3つのサンプルを用意し、 化学薬品による洗浄 1つのサンプルを3回使用 1つのサンプルを3回使用 1回ずつ洗浄 3回 (サンプル数の例) ⚫ 陽性サンプルコントロールにおいては、汚染物を付けるだけで洗浄は行わない(サンプル数:1) ⚫ 陰性サンプルコントロールにおいては、汚染物を付けずに洗浄する(サンプル数:1) ⚫ 試験サンプル数 : 3~9 (データポイントはProteinとTOCで2項目ずつ) ⚫ 抽出効率:1、回収率:1 ⚫ 予備サンプル : 1~ 20
Slide 21: 評価
評価 ◼ 採取前の目視確認 ◼ 効果的な採取のためのすすぎ、攪拌もしくは拭き取りの実施 ◼ BCA法やTOC分析により残留物の測定 ◼ 陽性コントロール: 回収率を確認 ◼ 試験サンプルにおける汚染物の抽出効率 BCA法:タンパク質定量法 TOC分析:全有機体炭素計分析 21
Slide 22: 3.消毒(Disinfection)
3.消毒(Disinfection) 機器に付着した微生物(特に病原体)の数を減らすこと
Slide 23: Disinfection:(再)処理におけるバリデーション手順
(再)処理におけるバリデーション手順 熱水消毒 vs 薬品による消毒 消毒の許容基準値 消毒のレベルと疑似汚染の種類 試験サンプル数(例) Disinfection (消毒) 疑似汚染物と汚染箇所 消毒の評価 消毒のパラメーター 残留物のテスト 23
Slide 24: 熱水消毒 vs 化学薬品による消毒
熱水消毒 vs 化学薬品による消毒 ◼ 薬品残留の観点から、熱水消毒の方が化学薬品を使用し た消毒より望ましいと言える ◼ 熱水消毒においては、化学薬品の残留に関するリスクは発 生しない ◼ 欧州:熱水消毒においてはA0値にて対応する(A0値600:一 般細菌やウイルス/A0値3000:耐熱性のある細菌) A0値(Aノート):さまざまな熱水消毒の条件を対数的死滅則を用いて80℃の 熱水消毒に換算したときの等価消毒時間で値は秒で表示される (医療現場における滅菌保証のガイドライン 2021/一般社団法人 日本医療機器学会) 24
Slide 25: 消毒のレベルと疑似汚染の種類
消毒のレベルと疑似汚染の種類 FDA EU (USA) 熱水消毒 薬品消毒 熱水消毒 薬品消毒 低水準消毒(※) 低水準消毒(※) 4種類の混合混濁液 4種類の生菌(個別) 混合混濁液 ノンクリティカル A0 値 600 (2種類の生菌) 中水準消毒 中水準消毒 4種類の混濁液+マイコバクテリウム 4種類の混濁液+マイコバクテリウム 混合混濁液 高水準消毒 セミクリティカル A0 値 3000 (2種類の生菌+マイ コバクテリウム属) 4種類の混濁液+マイコバクテリウム 高水準消毒 マイコバクテリウム 混合混濁液 クリティカル A0 値 3000 (2種類の生菌+マイ コバクテリウム属) 適用
Slide 26: 消毒レベルと薬品の例
消毒レベルと薬品の例 消毒レベル 対象の病原体 消毒薬品 • グルタラール製剤 高水準 芽胞が多数存在する場合を除き、全ての微生物を死滅させる • フタラール製剤 • 過酢酸製剤 • 次亜塩素酸ナトリウム 結核菌、栄養型細菌、ほとんどの真菌、ほとんどのウイルスを殺滅する 中水準 • ポビドンヨード製剤 が芽胞を殺滅するとは限らない • アルコール類 • クロルヘキシジン製剤 低水準 ほとんどの栄養型細菌、ある種の真菌、ある種のウイルスを殺滅する • 第四級アンモニウム塩 • 両性界面活性剤 参照:消毒薬使用ガイドライン 2015 第2版 / J感染制御ネットワーク 26
Slide 27: AAMI TIR68
AAMI TIR68 Low and intermediate-level disinfection in healthcare settings for medical devices and patient care equipment and sterile processing environmental surfaces AAMI TIR 68 : 2018/ (R) 2022 27
Slide 28: 疑似汚染物(主に細菌)
疑似汚染物(主に細菌) ◼ 臨床上の使用に関連性があること ◼ 定められた消毒手法に高耐性のあるもの ◼ 1%の脱繊維血を混合する ◼ 消毒に対する細菌類 ➢ 黄色ブドウ球菌 ➢ 緑膿菌 ➢ 大腸菌 ➢ 肺炎桿菌 ➢ マイコバクテリウム テラエ / サーモレジスティブル 28
Slide 29: 汚染箇所
汚染箇所 医療機器メーカにより選定されたワーストケースに基づき実施 ワーストケース選定のポイント 消毒が難しい箇所 (内腔、継ぎ目やヒンジ、空洞、凹 臨床上の使用で実際に 凸表面) 汚染しやすい箇所 細菌類が死滅しないように、疑似汚染物が完全に乾燥する前に消毒プロセスをスタートすることが重要 29
Slide 30: 消毒のパラメーター
消毒のパラメーター 機器メーカより提供される消毒プロセスに関する情報: ◼ 消毒に必要な治具(特殊なものはメーカより提供される) ◼ 消毒剤 ◼ 使用される水の種類(AAMI TIR 34) ◼ 消毒手順もしくはIFU (用手もしくは自動) 消毒バリデーション、IFUからのワーストケース条件の選定: ◼ 短い時間、低めの温度設定、最小の労力による消毒(例:拭き取り)、低濃度の消毒剤 30
Slide 31: 消毒の許容基準値
消毒の許容基準値 ノンクリティカル セミクリティカル クリティカル 規格、ガイダンス A0値600 A0値 3000 A0値 3000 DGKH, DGSV, 熱水消毒 (例:1 min 90 °C) (例:5 min 90 °C) (例:5 min 90 °C) AKI EU 5-log red:生菌 5-log reduction:生菌 薬品消毒 5-log reduction + 3-log reduction:マイ + 3-log reduction:マイコ - コバクテリウム バクテリウム 熱水消毒 低水準: 6-log reduction. AAMI TIR 12 6-log re
Slide 32: 消毒の評価
消毒の評価 ◼ 攪拌もしくはコンタクトプレートによる採取 ◼ 採取する際に追加する液体は、必要に応じ消毒剤の不活 性化溶液を使用 ◼ 回収率の決定及び消毒バリデーション前の不活性 溶液使用の確認 ◼ メンブレンフィルターもしくは寒天培地プレートによる 細菌数の評価 ◼ 対象サンプルにおける対数減少値による算出結果の評価 ◼ 機器メーカーにおいて予め設定された限界値と対数 減少値による比較評価 32
Slide 33: 洗浄と消毒における残留物の評価
洗浄と消毒における残留物の評価 ◼ 洗浄や消毒の後、生体への適合性の観点から薬品の残留汚染物を調査する ◼ 薬品残留汚染物のワーストケース:長時間、高い温度設定及び長時間の作業(例:ブラッシング)、高濃度の洗浄剤等が考 えられる ◼ 再処理をしていない医療機器と実施した機器の比較による確認(陰性サンプルコントロール) ◼ 薬品及び毒性評価による残留物の試験 ➢ ノンターゲット分析による化合物のスクリーニング ➢ 細胞毒性による生体への適合性試験 33
Slide 34: 4.滅菌(Sterilization)
4.滅菌(Sterilization) 無菌性保証水準を想定した滅菌プロセスの確立
Slide 35: Sterilization:(再)処理におけるバリデーション手順
(再)処理におけるバリデーション手順 疑似汚染物 試験サンプル数(例) 汚染箇所 無菌性保証水準(SAL) Sterilization (滅菌) 無菌バリアシステム 滅菌の評価(無菌性試験) 滅菌パラメーター 乾燥バリデーション • 滅菌法: 蒸気滅菌/エチレンオキサイド滅菌/過酸化水素ガス滅菌/低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌/放射線滅菌 35
Slide 36: 滅菌とバリデーション
滅菌とバリデーション “滅菌”とはバリデイトされたプロセス 製品は滅菌条件だけでなく、当然製品 として求められる条件を満たすこと 参照:ISO 17665-1 2006 36
Slide 37: 無菌性保証レベル(SAL)
無菌性保証レベル(SAL) SALは数的な基準で10-6 もしくは10-3とされている 参照:ISO 17665-1 2006 37
Slide 38: 微生物死滅曲線から見る滅菌の考え方
微生物死滅曲線から見る滅菌の考え方 ❑ 滅菌:無菌性保証レベル • 10-2が無菌試験の限界となり、それ以上は右図の死滅曲線 にて確認 • 製品の品質についても確保されなければならない • 菌数が把握されている指標菌(D値把握)の死滅を確認し、 滅菌時間の把握 • 滅菌の保持時間が長ければ、SAL到達の確実性が高まるが 製品品質への影響も大きい • 右図の赤線のように菌数初期値を下げる工夫がSALへの達 成と製品品質への影響を抑える方法となる 参照 医療機器を介した感染防止の指針 臨床工学技士会 参照 https://www.yoshida-pharm.co.jp/infection-cont
Slide 39: 疑似汚染物
疑似汚染物 ◼ 蒸気滅菌に対して高い耐性を示す細菌類 (高温細菌) ◼ バイオロジカルインジケーター(BI) ➢ Geobacillus Stearothermophilusの芽胞(<1X106 CFU) ➢ Bacillus:D (121℃) = 0.02~3.0分 ➢ 60℃以上で増殖し、耐熱性の芽胞を形成 39
Slide 40: 汚染箇所
汚染箇所 医療機器メーカにより選定されたワーストケースに基づき実施 ワーストケース選定のポイント 蒸気や熱が行き届かない箇所(内 滅菌時に使用するトレイと製品の 腔、空洞、隙間) 接触部 試験用の疑似汚染物が完全に乾いてから滅菌を実施することが重要 40
Slide 41: 無菌バリアシステム
無菌バリアシステム ◼ 包装は機器が使用されるまで無菌バリアが維持されていること ◼ バリデーションにおいて、包装のタイプを明確にする必要がある ◼ 様々な方法 ➢ 様々なサイズの滅菌コンテナフィルタ ➢ 滅菌ロール、パウチ ➢ 滅菌ラップ ◼ FDAにより承認されているもの 41
Slide 42: 滅菌のパラメーター(蒸気滅菌)
滅菌のパラメーター (蒸気滅菌) 温度 時間 空気除去 乾燥時間 Standard EU 134 °C 3 min Dynamic ISO 17665-1 3 - 4 min Dynamic 15-30 min (ISO 17665-2) FDA 132 °C AAMI TIR12 15 - 25 min Gravity ◼ ハーフサイクル法による滅菌バリデーション (オーバーキル法の一種であり、既知の菌数をもつBIが死滅する時間を把握し、その2 倍を滅菌時間としてSALレベルを達成する方法/BI:Biological Indicator) ◼ よって、その半分の時間で滅菌状態が確認できれば、
Slide 43: 乾燥バリデーション
乾燥バリデーション ◼ 滅菌後における機器の無菌状態を維持するために 乾燥状態の確認は重要 ◼ 乾燥はフルサイクルで滅菌した機器に対して実施 ◼ 乾燥は目視により確認(計量を含む場合もある) ◼ 関連の規格:ANSI/AAMI ST77 and ST79 43
Slide 44: 5.ライフサイクルテスト
5.ライフサイクルテスト (Lifecycle Test) 製品のライフサイクルを通じて生体への適合性を 示せることを確認する
Slide 45: Life cycle testing:(再)処理におけるバリデーション手順
(再)処理におけるバリデーション手順 経年劣化試験 Life cycle testing Reuse Life/Labeling FDA (ライフサイクルテスト) 生体適合性試験 45
Slide 46: 経年劣化試験
経年劣化試験 ▪ 疑似汚染物なしでのフルサイクル再処理 ▪ 累積的な実施(洗浄×10回、消毒×10回・・・)、もしくは一連のプロセスの連続実施(洗浄→消毒→滅菌を10回) ▪ IFUに明記された製品仕様にもとづく再処理の回数 ▪ 洗浄、消毒、滅菌などの処理を経ても対象となる医療機器の特性がその使用において変化しないことを確認する ▪ 上記の処理を受けて医療機器の特性に影響を与えるものとしては下記があげられる 酸化 表面の変化 脆化 汚染物等の蓄積 組成分解 EU MDR ANNEX I General Safety and Performance Requirement 6. 46
Slide 47: Reuse Life/FDAガイダンス
Reuse Life/FDAガイダンス FDA Guidance:Reprocessing Medical Devices in Health Care Settings: Validation Methods and Labeling 47
Slide 48: Labeling/FDAガイダンス
Labeling/ FDAガイダンス ANSI/AAMI ST81: 2004 /(R)2016 Sterilization of medical devices - Information to be provided by the manufacturer for the processing of re-sterilizable medical devices 48
Slide 49: 生体適合性試験
生体適合性試験 試験 ◼ GC-MS(Headspace)、HPLC-MS、ICP-MSによる化学的特性の分析 ◼ 細胞毒性 ◼ 毒性リスク評価 ➢ ライフサイクルテスト実施による対象機器への影響を把握するためには、生 体適合性試験が可能 ➢ 更に、生物学的安全性の評価を行うことでより実態を把握することができる 49
Slide 50: JIS T 0993-1 4.7及び4.8
JIS T 0993-1 4.7及び4.8 ❑ 4.7:製造業者は、医療機器のライフサイクル全体の生物学的安全性を評価する。 ❑ 4.8:再使用可能な医療機器については、想定される再処理サイクルの最大数を考慮して、生物学的安全性を評価する。 医療機器メーカー 医療施設 ・・・ 製造・販売 使用 再処理 使用 廃棄 再処理サイクルの最大数? 医療機器のライフサイクルで生物学的安全性の評価 50
Slide 51: 主な海外関連規格
主な海外関連規格 ◼ ISO 17664-1: Processing of health care products - Information to be provided by the medical device manufacturer for the processing of medical devices - Part 1: Critical and semi-critical medical devices; 2021 ◼ ISO 17664-2: Processing of health care products - Information to be provided b
Slide 52: 主な海外関連規格
主な海外関連規格 ◼ DIN EN 14561: Chemical disinfectants and antiseptics - Quantitative carrier test for the evaluation of bactericidal activity for instruments used in the medical area - Test method and requirements (phase 2, step 2) ; 2006 ◼ Reprocessing Medical Devices in Health Care Settings: Validation
Slide 53: 生物学的評価に関するサービス紹介
生物学的評価に関するサービス紹介 生物学的評価 ISO 10993-1及びシリーズ • BEP(Biological Evaluation Plan) / BER(Biological Evaluation Report) • 化学的キャラクタリゼーション • 生物学的試験 • 毒性評価 再処理バリデーション、包装バリデーション ISO 17664, ISO 11607, AAMI ST 98, ISO 111737 • 洗浄、消毒、滅菌バリデーション • 包装バリデーション・包装システム試験 • 無菌バリアシステム・微生物試験
Slide 54: その他のサービス紹介
その他のサービス紹介 医療機器、体外診断用医療機器/ラボ機器/検査・測定機器に関するサービス UL Solutionsは、生物学的評価、再処理バリデーション、包装バリデーションの他、医療機器及び体外診断用医療機器、ラボ機器/検査・ 測定機器の製造者に対して、製品安全規格、EMC/無線規格に準じた評価試験及び認証、及びISO 13485審査登録サービスを提供して います。 • 製品安全試験・評価及び認証に関するサービス(電気安全) • EMC/無線試験サービス • ソフトウェア評価サービス(IEC 62304) • 医療機器のCybersecurity対応試験 • ISO 13485品質マネジメ
Slide 55: お問い合わせ
お問い合わせ: 株式会社 UL Japan コンシューマー機器事業部 CTECH.Marketing.GA@ul.com アンケートへのご協力をお願いいたします
Slide 56: Thank you
Thank you ご参加ありがとうございました UL.com/Solutions © 2025 UL LLC. All rights reserved.