Slide 1: 2023年3月期 第3四半期 決算説明会
ソフトバンクグループ株式会社 2023 年 3 ⽉期 第 3 四半期 決算説明会 2023 年 2 ⽉ 7 ⽇
Slide 2: 免責事項
免責事項 本資料は、ソフトバンクグループ株式会社(以下「SBG」)及びその⼦会社(Arm Limited を含み、以下 SBG と併せて「当社」)並び に関連会社(以下当社と併せて「当社グループ」)に関する関連情報を提供するものであり、すべての法域において、いかなる証券の 購⼊⼜は応募の申込みを含む、いかなる投資勧誘を構成⼜は形成するものではありません。 本資料には、当社グループの推定、予測、⽬標及び計画を含む当社グループの将来の事業、将来のポジション及び業績に関する記述な ど当社グループの将来の⾒通しに関する記述、⾒解⼜は意⾒が含まれています。将来の⾒通しに関する記述には、特段の限定を付すこ
Slide 3: ファンド情報に関するお知らせ
L.P. (⽂脈に応じて、あらゆるパラレル・ファンド、フィーダー・ファンド、共同投資ビークル⼜はオルタナティブ投資ビークルと併 せて以下「ビジョン・ファンド 1」)、SBGA とその関係会社によって運⽤されている SoftBank Vision Fund II-2 L.P. (⽂脈に応じ て、あらゆるパラレル・ファンド、フィーダー・ファンド、共同投資ビークル⼜はオルタナティブ投資ビークルと併せて以下「ビジョ ン・ファンド 2」)及び SBGA とその関係会社によって運⽤されている SBLA Latin America Fund LLC (⽂脈に応じて、あらゆるパラ レル・ファンド、フィーダー・
Slide 4: 登壇者と冒頭説明
[登壇者] 取締役 専務執⾏役員 CFO 兼 CISO 後藤 芳光 (以下、後藤) 常務執⾏役員 経理統括 君和⽥ 和⼦ SB Global Advisers ナブニート・ゴビル CFO, Member of the Executive Committee Arm IR Vice President イアン・ソーントン 登壇 司会:それでは後藤より、ソフトバンクグループ株式会社(以下「SBG」)の連結決算概要および 事業概要につきまして、ご説明申し上げます。 後藤:後藤でございます。前回より、孫(代表取締役 会⻑兼社⻑執⾏役員)が直接お話するスタ イルから、私から説明差し上げる形に変更していま
Slide 5: NAV、LTV、手元流動性
それに加え、⾦利もかなり変動しました。各国の政策⾦利に変化の兆しが⾒えている中で、私ども のバランスシート、安全性は⼀番問われている部分だと思います。また、投資会社として、われわ れの⼀番⼤きなポジションはもちろん、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(以下「SVF」)で す。SVF の状況についても、今の姿をしっかりご説明したいと思いますが、それらを包含したソフ トバンクグループの財務の安全性をお⽰ししたのがこちらのチャートです。 Net Asset Value(以下「NAV」)、時価に引き直した資産から負債を除いたわれわれのすべての 資産は約 14 兆円。それから、負債の安全性を⾒る Loan
Slide 6: NAVの変動と為替影響
ただし、1.5 兆円相当は為替の変動によるもので、投資先、保有ポートフォリオのファンダメンタ ルズによるものではありません。そういった意味では、変化というのは 1.4 兆円ほどです。 今申し上げた為替の動向も、9 ⽉末は 1 ドル=144 円でしたが、12 ⽉末では 1 ドル=132 円という ことで、この⼤きな変動がわれわれの資産や損益に影響を与えています。 5
Slide 7: LTVの推移
もう⼀つの安全性の指標である LTV の推移ですが、第 3 四半期は 18.2%で、第 2 四半期の 15%か ら 3%強増えています。念のため申し上げますと、財務⽅針で通常時の運⽤指標の上限として定め ている 25%という数字そのものが安全な数字ですので、これを⼤きく下回る 18%という数字は、 ⾮常に安全性が⾼い状況を⽰しています。10%台で、2〜3%の変動というのは⼤きく⾒えますが、 実際はあまり影響ありません。 6
Slide 8: 手元流動性
ただし、為替影響を除いた LTV は 16.1%ですので、2%ほど為替の影響が出ていることになりま す。 ⼿元の現預⾦残⾼を⽰す⼿元流動性は 9 ⽉末時点で 4.3 兆円で、12 ⽉末時点で 3.8 兆円とやや減 少していますが、負債の返済などにも充てていて、実際、安全性はあまり変化していないと考えて います。 7
Slide 9: 現状認識と守りの姿勢
また、2,000 億円程度は為替の影響ですので、この 3 か⽉間で⼿元流動性にあまり⼤きな変化はあ りませんでした。 これらの重要指標を踏まえた上で、当社の現状を今⼀度お伝えしますと、守りは盤⽯です。ここに はいささかの問題もありません。潤沢な現預⾦は、われわれが今後、積極的な攻めの投資ステージ に⼊るまでしっかり確保しておくべき軍資⾦です。 また、現状という意味では、やはり SVF はこの約 1 年、厳しい環境下で厳しいマネジメントを⾏ ってきています。その点は、引き締めた管理体制を維持しながら、環境の改善や、今後の投資機会 をしっかり⾒極めていくことになろうかと思います。 8
Slide 10: 株式市場の動向
さて、いつ攻めに転じるかは⾮常に難しい問題ですが、環境を少し⾒てみたいと思います。 13 ページが株式市場の動向です。⼀番右の、12 ⽉末から今に⾄るところはまあまあ上昇トレンド が⾒えてきています。 例としてお⾒せしているのは、S&P500 やナスダック、ナスダックの中国銘柄で構成されるゴール デン・ドラゴン中国指数というそれぞれの指標です。 9
Slide 11: 主な投資先の株価推移
われわれの主な投資先について、SBG が持っているアリババ、SVF1 が持っているクーパン、 SVF2 が持っているオートストアは、それぞれのエンティティが保有する最も⼤きな上場投資先で す。 これらの動きを⾒てみると、マーケットのトレンド的には、この 1 年間で⼀度底を打ち、そこから 少しずつ上昇の機運、兆しが⾒えるという認識です。 10
Slide 12: 市場シナリオ
今後どうなるか⾒極めていく必要があるわけですが、⼤きく分けると三つのシナリオが想定されま す。われわれは、それぞれのケースを想定して、さまざまな財務戦略、守りを固める、もしくは攻 めのタイミングの⾒極めをしていきます。 シナリオ 1 としては、このまま回復していく楽観シナリオもあるかもしれない。 シナリオ 2 は、上がったり下がったり不安定な状況が続きながら、年後半ぐらいから回復していく かもしれない。これはさまざまな客観的な情報、アナリストやマーケット関係者の皆さんのご意⾒ としては⽐較的、多数派かもしれませんね。 それから、シナリオ 3 としては、まだまださらなる下落が続いた上で、本格的な
Slide 13: 投資戦略とグループ方針
の動向や政策⾦利、またリセッション⼊りの可能性なども⾒なければいけないし、何よりわれわれ が 40〜50 年ぶりに直⾯している、悲しむべき緊張状態や地政学リスクといったものをしっかりと 理解しながら、市場動向について推察していく必要があります。 株式市場の回復については、前チャートでも申し上げたとおり、多数派としては、年後半以降の回 復なのだろうけれども、それよりさらに悪化するという保守的な考え⽅も、ベースにすべきだろう と思います。 また、投資先の多くが未上場企業ですので、彼らがこういう環境下でどのように資⾦調達できるの か。また、そうした企業群への投資を成功とよべる⼤きなイベントのひとつは
Slide 14: 連結業績
さて、連結業績の説明に⼊りたいと思います。 19 ページですね。こちらが第 1 四半期から第 3 四半期までの累計の連結業績です。 売上⾼は 4 兆 8,000 億円強、投資損益はマイナス 1 億 3,000 億円、税引前利益としてはマイナス 2,900 億円、純利益はマイナス 9,000 億円というのが、この 9 カ⽉の累計の数字です。 まだまだ厳しい状況は続いていますが、それぞれの項⽬にはいくつか特徴があります。 13
Slide 15: セグメント別税引前利益
特に、投資損益は第 2 四半期に発⽣した事象ですので、前回の決算発表でご説明していますが、ア リババに関してはいったんそれまでのさまざまなデリバティブ取引などの総括を⾏う形で、3 兆 7,000 億円弱の利益を計上しました。 この第 2 四半期には⼤きな利益が出ましたが、それに対し SVF の損失が 9 カ⽉の累計で約 5 兆 円、現在はこれが拡⼤している状況にあります。その結果、この 9 カ⽉の投資損失は 1 兆 3,000 億 円という状況です。 もう⼀つの数字として、税引前利益の数字を⾒ていただこうと思います。そして、これをセグメン トごとに分類してみました。 SVF の税引前利益はマイ
Slide 16: 四半期別純利益の推移
四半期別の純利益の推移を⾒ていただくと、⼀番右のマイナス 7,800 億円というのは、この第 3 四 半期の数字になりますが、第 2 四半期はアリババ関連の利益が乗っているため、プラス 3 兆円とな っています。 ただ、第 2 四半期に 3 兆円強のアリババの利益が乗っていること⾃体は、特別なことでもありま す。もしこれがなければ、やはりこの期もマイナスだったと思います。ただ、第 1 四半期で底を打 ち、損失が次第に改善してきているというトレンドはご覧いただけるのではないかなと考えていま す。 15
Slide 17: 為替の影響
また、為替の影響を今⼀度整理しておきますと、NAV に対して円安はプラスに働きます。なぜか というと、われわれの資産の⼤部分はドルを中⼼とする外貨だからです。⼀⽅で、為替は 9 ⽉末時 点よりも円⾼に動いていますので、プラス影響は⽐較的緩やかになっている。 また右側になりますが、円安は資本にもプラスに影響します。ただ、連結純資産はマイナス 7,000 億円になります。第 3 四半期は円⾼に振れたため、上期累計のマイナス 1.1 兆円からは⼤きく改善 しているという状況です。 為替の変動は、われわれのようにドルでも円でも⼤きな資産を持つ会社にとっていろいろな影響が 出てきますが、それを現⾦化する
Slide 18: NAVの推移
NAV について、1998 年以降のチャートを⾒ていただきますと、この 1 年間、外部環境を反映して 下落が続いています。とはいえ、負債を差し引いた純資産として 14 兆円という時価があるという のは、SBG の歴史上、⾮常に⼗分なレベルで安全性を維持できていると考えています。 NAV そのものは、9 ⽉末から 12 ⽉末にかけて 16.7 兆円から 13.9 兆円に減少しています。 17
Slide 19: NAV増減要因
この増減を分析しますと、為替影響によるものが約 1.5 兆円で、そのほかに株価の影響が 4,000 億 円程度。それから、⾃社株買いを⾏ったため NAV にはマイナスに効いてきますので、5,000 億円 ぐらいの減少要因となっています。その他税⾦も⽀払っており、この 12 ⽉末時点では約 14 兆円 という結果になっています。 1 株あたりの NAV や、実際の株価と⽐較したディスカウントはどうなっているかという点を、多 くの株主の皆さんは気にされていると思います。 18
Slide 20: NAVディスカウントと保有株式価値
9 ⽉末時点のディスカウントは 55%というレベルでした。株価が 5,000 円を切っている状態だった のです。⼀⽅、12 ⽉末時点のディスカウントは 40%まで改善しています。 株価が上昇しているのは良いことですが、資産が減少しているのも事実ですので、ディスカウント が改善したからといって⼀⽅的に喜ぶわけにはいかない。今後、われわれの投資先がその価値をさ らに上げつつ、ディスカウントも改善していくような、そういう企業であらねばならないと考えて います。 株価はその後、順調に推移しており、直近、2 ⽉ 3 ⽇時点では 6,300 円まで回復してきているとこ ろです。 さて、われわれの資産価値の
Slide 21: 保有株式価値の減少と資金化
この保有株式価値の減少をどう捉えるかですが、例えば、昨年の 3 ⽉末の保有株式価値が 23.2 兆 円あったのに対し、現在は 16.9 兆円となっています。価値が⼤きく減ったのかというと、実はそ れだけではなくて、この右側の棒グラフにあるとおり、3.2 兆円の資⾦化を⾏いました。 資⾦化を⾏うことで、その分株式が減少しました。したがって、23.2 兆円という保有株式価値が 単に 16.9 兆円になったわけではなく、実際には 20 兆円ぐらいのところまでの減少幅だということ です。しかも、約 3 兆強というのは、より安定した現⾦への転換ですので、3 兆円分の内容はむし ろ改善していると⾔えるかも
Slide 22: ポートフォリオ構成比
さて、それぞれのポートフォリオの構成⽐をパイチャートで⾒ていただきますと、先ほど申し上げ たとおりアリババの減少幅が⼤きいわけですが、SVF のネイビー⾊の部分は 43%で、ここが⼤き いという⾒⽅もあります。この 43%は約 500 社弱のポートフォリオで構成されています。ポート フォリオの分散というのは、安全性や価値の評価の観点から、重要なポイントです。 価値のクレジットや評価の観点からは、期初の 4 ⽉からこの 12 ⽉末までの 9 カ⽉間で、よりバラ ンスが取れているように変化したという⾔い⽅もできます。⼀⽅で、例えば、格付け上の重要な点 としては、上場株式の割合があります。⼩さな四⾓
Slide 23: SVFの累計投資損益
さて、SVF の現状について、少しお話をしたいと思います。 32 ページは、SVF をスタートしてから、この 12 ⽉末までの累計の投資損益です。残念ながら、直 近の 2 四半期でファンドの開始来の投資簿価をやや下回っている状況で、少し損失が拡⼤していま す。 SVF は 10 年超の期間を持った⻑期のファンドですので、これからこの価値をさらに上げていくた めに全チームで努⼒していきたいと思います。 22
Slide 24: SVF1の累計投資成果
累計の投資損益グラフと合わせて⾒ていただきたいのは、四半期ごとの投資損益の変化です。 直近の第 3 四半期の損益はマイナス 5,000 億円強でした。しかし、このグラフからは、前第 4 四半 期、今期第 1 四半期の⼆つの四半期が⾮常に厳しい状況だったと⾒ていただけると思います。そこ から、第 2 四半期においては改善して現在に⾄るということです。 基本的には株式市場などの⼤きなトレンドと連動していますが、私どもの管理体制として、評価は 常に、できる限り保守的に⾏ってきています。特に、プライベートカンパニーは上場企業と異なり 時価がついているわけではありませんので、評価が難しいです。したがいま
Slide 25: SVF2の累計投資成果
SVF2 は、まだファンド設⽴から⽇が浅いこともあり、この 1 年間、⾮常に厳しい環境に直⾯して いました。499 億⽶ドルの投資額に対し、現在の公正価値に売却額を加えた累計投資成果は 332 億 ⽶ドルほどと、保守的に評価を⾒積もっています。 こちらは⼀部投資先のエグジットはございますが、エグジットや IPO などのイベントもまだまだ 数が少ない状況です。今後、このポートフォリオがしっかりと成⻑していくことが、今のマネジメ ントチームで取り組んでいく⼤きな課題です。まだ投資から⽇が浅いのも事実であり、これらの将 来の成功企業の原⽯をしっかり磨いて、価値を上げていきたいと考えています。 24
Slide 26: 投資先の価値増減の状況
では、なかなか冴えないこのファンドの状況をほかの⾒⽅で分析するとどうなるか。こちらのパイ チャートの左側は、昨年 3 ⽉末時点での約 450 社の投資先のうち、価値が増えている企業、減っ ている企業の数を⽰したものです。昨年 3 ⽉末の時点では、価値が減っている企業が 169 社あ り、価値が増えている企業も 163 社あったという状況でした。 しかし、2022 年度は⾮常に厳しい環境が続いています。われわれの投資先は少し増えて 472 社に なっていますけれども、この 7 割にあたる 344 社は価値が減少していると⾒ざるを得ない。⼀⽅ で、このような環境の中でも、100 社近くは価値を増加
Slide 27: 価値減少の要因分析
それぞれの価値が増えた要因、減少した要因もしっかりと直視すべきテーマです。左側の価値が増 加した事例はともかく、右側の価値が減少した要因を分析すると、公開投資先が 38 社、⾦額で約 166 億⽶ドル。投資先の業績によるものが、122 億⽶ドルということになります。 前四半期と⽐較すると、投資先の業績悪化による価値の減少が数字として⼤きく増えてきたのが、 今四半期の特徴でもあります。やはり投資先各社が全体の環境、マーケットだけではなく、経済環 境や各種サプライチェーンの分断などのいろいろなリスク、問題に直⾯しながら、厳しい戦いを強 いられているという状況ではないかと思います。 26
Slide 28: IPOと投資の現状
投資もこういう状況下です。引き続き、守りを徹底するということで、この 3 カ⽉の投資は約 3 億 ⽶ドルというレベルです。昨年の 1 年間と⽐べますと、投資は⼤きく抑え込んでおり、もう 10 分 の 1 以下という状況です。 IPO の現状もなかなか厳しく、まだまだ数は増えていません。公開した企業も 4 社ですし、売却・ 資⾦化したものは、部分的に資⾦化したものも含めて 65 億⽶ドル。さまざまな上場株式の資⾦化 の努⼒は続けていますけれども、これも⽚っ端から資⾦化するということではなく、ポートフォリ 27
Slide 29: SVFに対する懸念
オの今後の発展性や保有⽐率などを⾒ながら、しっかりしたポリシーのもとで資⾦化を考えていか なければいけないと考えています。 さらに成⻑するような種を、早いうちに⾷べてしまうことはしてはいけないということです。 SVF に対する投資家の皆さんからの懸念、ご⼼配というのは例えば、このような項⽬があるかもし れません。運営⽅針はしっかりしているのか。また、約 500 社弱ある投資先の資⾦繰りは⼤丈夫 なのか。それぞれの投資先の価値は投資後に上げられているのか。また、ファンドとしてはどうい う活動を⾏っているか。また、投資先の IPO に向けたプランはどうかと。こういったものは、共 通のご懸念としてお
Slide 30: SVFの運営方針と投資先支援
これらの懸念に対して、まず運営⽅針はグループ全体の投資戦略と変わりません。AI ⾰命の確 信、それが SVF の”Vision”たるゆえんです。ここについての確信は不変ですが、現環境では守りを 重視する。したがいまして、新規投資の厳選と既存投資先のモニタリングの重視、価値向上へのア プローチといったものが、今重要なテーマだと考えています。 また、われわれは投資先のニーズに応じて、さまざまなイベントの後押しをしています。買収や合 併を通じて、企業規模の拡⼤や新規市場への参⼊などを実現していますし、パートナーシップを組 29
Slide 31: 投資先の資金繰り
むことで、新しいチャネルの開拓やイノベーションの加速などを進めています。また、効率化も⼤ きなテーマで、オペレーションコストの削減など、⼤胆なコスト削減も実施できます。 こういったところをそれぞれの会社と向き合いながら、提案できるものをしっかり提案していくと いう活動を⾏っています。 投資先の資⾦繰りについて⾒ていただくと、SVF1 の投資先の 99%は、1 年以上の運転資⾦が確保 できています。SVF2 は、SVF1 に⽐べれば、⽐較的まだ新しい会社が多いという特徴もございま す。99%とまではいきませんが、90%ぐらいの投資先は、資⾦繰りについては、1 年間分はしっか り確保できています。
Slide 32: ファンド運営の取り組み
また、ファンド運営⾯の取り組みとしては、ポートフォリオの分散をしっかり意識するということ と資⾦化。先ほど申し上げたように、⽚っ端から資⾦化すればいいというものではなく、規律ある 資⾦化をしっかり⽬指していきたい。それから、資本の再分配も重要です。 また、SVF の⼀番の特徴は、⼀度の投資額が⼤きいということです。⼤きな⾦額の単位で案件に参 ⼊できる。そういった特徴を⽣かすと、すでに企業価値が⼤きくなっているようなレイトステー 31
Slide 33: レイトステージ企業群と半導体産業
ジ、ものによってはユニコーンと呼ばれる企業群に対して分散投資ができるのが、この巨⼤なファ ンドの特徴です。 現在 370 億⽶ドル超が、この投資先のレイトステージ企業群の価値に当たると思います。これら は、さまざまな投資先の中でも IPO に近い⽴ち位置にいる企業群であろうと考えています。これ から 1 年、2 年で環境を改善するとともに、こういった企業群の IPO に期待していきたいと考えて います。 さて、SVF が左のドライバーとしますと、右のドライバーがアームということになります。このア ームについて、現状の再認識も踏まえてご説明したいと思います。 半導体市場はこの 20 年、30 年
Slide 34: 半導体のバリューチェーン
ただ、これも⼤きな変化が⽣まれているわけです。21 世紀に⼊り、デジタル化・グリーン化の進 展に伴って位置づけが⼤分変わってきている。また、半導体製造のあり⽅も、現時点では設計と製 造が完全に分かれています。 われわれのアームは、まさにこの設計を担っています。設計を担いながら、さまざまなチップデザ インカンパニーにアームの技術を使ってもらっています。これらの企業は⼯場を持っているわけで はありませんので、チップそのもののデザインを設計しながら、OEM 企業へ製造委託していく と。製造委託先をファウンドリーと呼んでいますが、こういった製販分離の流れに、半導体の市場 そのものが⼤きく変化しているわ
Slide 35: バリューチェーンと企業群
このファウンドリー各社が、製品を作っている会社に対してチップを渡す役割を担います。もちろ ん、このファウンドリーの会社群は、このチップそのものを作るために莫⼤な費⽤、設備投資が必 要になってくるわけですね。ここは、現時点ではなかなか参⼊障壁の⾼い分野になっているだろう と思います。また、完成したチップは実際のメーカーの⼿に渡り、それらを実⽤化させるソフトウ エアの世界に渡されていくことになります。 これを具体的な企業群に当てはめてみますと、アームがリレーのスタート選⼿で、ここからチップ デザイン各社、ファウンドリー各社、そして、製造メーカーからソフトウエアのグーグルやマイク ロソフトなどを加え
Slide 36: アームベースチップの累計出荷数
アームベースの製品はもう⾔うまでもなく、今、皆さまが使っている、電気製品のほぼすべてにこ のアームのチップが使われているわけです。 2,500 億個。この数字はアームベースチップの累計出荷数です。 35
Slide 37: 累計出荷数の推移
グラフで⾒ていただくと、このような綺麗な 2 次関数のグラフになります。われわれがアームを買 収した直後の決算説明会でお⽰ししたチャートを覚えていらっしゃる⽅には、ある種感慨があるの ではないかと思います。 53 ページは、アーム買収の翌年、2017 年の決算説明会で孫がお話ししたものです。2017 年は 1,000 億個ぐらいの数字になっていますが、そこから先は予想で、2021 年には 2,000 億個ぐらい いくだろうと、決算発表で開⽰していました。 36
Slide 38: 四半期出荷数の過去最高
実際には 2021 年の 3 ⽉に 2,000 億個を超え、2021 年の 12 ⽉末には 2,300 億個、つまりこの表を 上回るスピードで達成し、そして現在 2,500 億という数字まで達成しているということです。 技術の不可逆性というテーマも含めて、このアームのチップの出荷数というのは、今後さらにスマ ート化し、それから IT、AI 化が進んでいく中で、このビジネス規模はさらに拡⼤していくだろう と強い確信を持っています。 さて、80 億個。これは、アームのベースチップが 7-9 ⽉の 3 カ⽉で出荷した数で、過去最⾼の数 字です。 37
Slide 39: アームのマーケットシェア
3 分の 1 超。これは、プロセッサーに搭載されているチップのうち、アームベースがどのくらいあ るかという割合で、アームの製品はここまでシェアを取っているということです。 最後に 70%。これは世界の⼈⼝のうち、アームテクノロジーを毎⽇使う⼈の割合が約 7 割で、お おむね携帯電話の普及率とシンクロしていると思います。アーム技術のパフォーマンスとして、 今、こういった数字を出しているという状況です。 38
Slide 40: 製品あたりの半導体搭載数
さて、アームのマーケットシェアは、これらチップの出荷の増⼤に伴い、ここにある 4 つの分野に おいて、それぞれ成⻑を続けています。モバイルに関しては、2016 年の 90%から 2021 年で 95%。また、IoT に関しては 30%から 63%、⾃動⾞は 10%から 24%、クラウドは 0%から 5%とな ります。 モバイルはもうすでに 100%近いシェアまで近づいていますが、ほかの領域ではこのアームの影響 ⼒をさらに広げていくことができるわけです。 また、IoT に関してはもともとあまり⾼い技術を必要としていませんでしたし、常に最先端の、⾼ 性能なチップを作っているアームがあまり採⽤されて
Slide 41: アームの売上高とEBITDA成長
消費者は常に、⾼い技術、新しいモデルを望むものです。その期待に応えるために、メーカーは常 にハイエンドな製品を出し続けていく宿命を背負っています。 スマートフォンも然りです。⼀台につき約 50 個のアームベースの半導体が使われている。ゲーム 機に関してはスマートフォンより多く、1 台あたり 100 個の半導体が使われている。⾼機能⾃動⾞ というのは、これは⽇本で⾔うとレクサスなどでしょうけれども、ポルシェやテスラなど、これま でとは異次元の⾼機能⾃動⾞が次々と誕⽣しており、1 台あたり 1 万個の半導体が使われている状 況です。 ここにはすべてアームのオポチュニティがあるということです。 40
Slide 42: 半導体市場の成長
こういう環境の中で、アームは売上⾼を伸ばしています。年平均成⻑率は 19%というレベルで す。 それから、調整後の EBITDA の伸びはさらに⼤きく、直近 3 年間の平均成⻑率は 71%という成⻑ 性を達成しています。 41
Slide 43: アームの戦略
半導体の市場規模は、まだまだこれから⻑期的な成⻑が続くと確信しています。短期的なシリコン サイクルの中で、超短期的には減速したり、何か不安になったりというタイミングはままあるかも しれませんが、これから先、今使われているチップが減少することは、ほぼあり得ない状況です。 製品が増えてさらに最先端、ハイエンド化していく中で、⼀つの製品の中でより⾼度なチップがよ り多く使われていくことが必然かと思います。 42
Slide 44: アームの上場計画と財務戦略
そんな中で、アームの強さというのは今後さらに期待できると考えています。これがオポチュニテ ィの拡⼤につながるわけです。 アームの戦略。ただ黙って市場が成⻑するのを待つのではなく、4 つの⼤きなゴールを考えていま す。 これまで説明してきたとおり、シェアをしっかり維持する。他社に追いつかれないように、100% 近いモバイルのシェアをしっかり守っていかなければいけない。また、アームのシェアの低いサー バーやクラウドなどといった分野はマーケットの成⻑、それからハイエンド化に合わせてシェアを 伸ばしていきたいと考えています。 そして、⾜場をしっかり固めながら、⾼い価値を提供できる技術開発や、価格帯の設
Slide 45: 財務方針
アームに関しては、上場計画をすでに発表しています。2023 年中の上場を視野に⼊れて、しっか り準備を進めています。準備は相当なレベルで今も進んでいますが、あとは環境をしっかり⾒極め ていくことが重要かなと思っています。 最後に、財務戦略については不変です。こちらはかねてよりお伝えしていますので、今⽇は詳細は 割愛しますが、従来どおり財務⽅針を堅持する中で投資を考えていきますので、投資を先⾏して財 務規律を守らないということはしません。 44
Slide 46: 資金化と資本配分
財務⽅針はこの 3 点、もう 10 年ぐらいやっているでしょうか。1 四半期たりともこのポリシーか ら逸脱したことはありません。LTV は 25%未満、また、社債償還資⾦は 2 年分、それから配当収 ⼊も意識しています。 資⾦化と資本配分について、68 ページのブリッジを⾒ていただくと、昨年度末には⼿元流動性が 2.7 兆円ありましたが、資産の売却を通じて 4.3 兆円増加しました。その資⾦をどう使ったか。 45
Slide 47: 自社株買いと三分法
実は、SVF への投資に回しているのは 0.4 兆円で、2.7 兆円は負債の返済に充てているため、財務 が改善しています。これは債券の投資家、ローンの投資家の皆さんに対する還元ということになる かと思います。⾃社株買いというのは、まさに株主への還元です。常にこの三分法であります。 会社の資⾦の使い⽅として、本来、⼀番やるべきは新規投資なのです。⼀番上にある SVF の投資 に⼀番使わなければいけませんが、新規投資と株主還元、債務者還元のバランスをしっかり取りな がら、⼿元流動性はコミットメントラインでの空き枠を⼊れて、3.8 兆円を維持できている。ステ ークホルダー重視の経営をしつつ、⼿元の安
Slide 48: グループのビジョン
⾃社株買いも、昨年から 1 兆 4,000 億円分実現しました。本⽇、何か発表はないのかという株主の ⽅もいらっしゃると思いますが、すでに 1 兆 4,000 億円やっている状況です。ただ、⾃社株買いと いうのは最も重要なテーマの⼀つとして、常に取締役会で議論しているテーマです。 バランスを考慮すると申し上げた三分法のチャートがこちらです。 47
Slide 49: SVFとアームの展望・締め
最後に、ソフトバンクグループのビジョンも、われわれが今やるべきことも変わっていません。わ れわれは情報⾰命の資本家として、今後、世界でしっかり AI の分野をリードできるグループであ りたいと。 ソフトバンクグループの価値創造の⼤きなドライバーとして、グループ各社の Sum of the Parts による NAV で評価される会社でもありますが、⼤きな事業ドライバーとしては、SVF それから、 アームの 2 つを中⼼とする⽣態系だと。 48
Slide 50: SVF は、今申し上げたような現状の中でリストラもしました。スリム化した上で、今精鋭メンバー
SVF は、今申し上げたような現状の中でリストラもしました。スリム化した上で、今精鋭メンバー たちが、ファンド価値の再構築に汗を流しているところです。 アームについては現時点でも、将来期待できるパフォーマンスを継続していますし、アームがこれ から作っていくであろうチップの世界、そのチップの性能というのは年々、加速していくわけです ね。取り扱われる規模などが劇的に伸びて成⻑していく中で、きっとわれわれのライフスタイルや ワークスタイルも⼤きく変わっていくであろうと。 今⽇この場にいない孫も、今、そういう⼤胆な仮説を⽴てながら、われわれがアームをグループの ⼀員として持っていることの優位性を⽣かし