Shimadzu Corporation · TSE:7701
Shimadzu — Investor Presentation (July 2018)
27 slides from Shimadzu's investor presentation, Jul 3, 2018
Slide 1: 質量分析事業説明会資料
質量分析事業説明会資料 株式会社島津製作所 執行役員 分析計測事業部 副事業部長 糸井弘人 2018.7.3
Slide 2: 目次
目次 Ⅰ.イントロダクション *質量分析の拡大……………………………………………………………………………… p.3 *島津の質量分析発展ヒストリー…………………………………………………………… p.5 Ⅱ.質量分析計概論 *仕組み・需要動向・ベンダー……………………………………………………………… p.9 *マススペクトル……………………………………………………………………………… p.10 *質量分析計の構造…………………………………………………………………………… p.11 *イオン化……………………………………………………………………………………… p.12 *質量分離………………………
Slide 3: 質量分析の拡大(1)「なぜ質量分析なのか」
Ⅰ.イントロダクション 質量分析の拡大(1) 「なぜ質量分析なのか」 対象とする多様な化合物を高精度かつ高効率に分析(多成分一斉分析)できる 質量分析の優れた特徴が、以下の分野を中心に力を発揮、需要が拡大してきた。 生体に関する分子の分析 アミノ酸,たんぱく質,脂質,糖質 創薬 し 診断 環境中に残留する有害な微量物質の分析 ダイオキシン類,農薬・動物医薬品,揮発性有機化合物 材料研究 新素材の開発,素材の高機能化 等 2018.7 質量分析事業説明会資料 3
Slide 4: 質量分析の拡大(2)「どう発展してきたのか」
Ⅰ.イントロダクション 質量分析の拡大(2) 「どう発展してきたのか」 20世紀初頭に無機元素の同位体分析で、質量分析が欧米で研究され始めた。 1950-1960年代:石化燃料・合成品また生体分子など、有機化合物の分析に質量分析が発展。 1970年代:クロマトグラフと結合、両者の特徴が融合し質量分析は大きく発展。 1980年代:コンピュータ化が進み、装置制御・データ処理能力が飛躍的に向上。 し 「どういう分野で拡大して行くのか」 有害化学物質規制分野(食品・環境・禁止薬物等) ヘルスケア分野:バイオ医薬等医薬品の開発と疾病の検査等 機能性材料分野、機能性食品分野 2
Slide 5: 島津の質量分析発展ヒストリー(1)
Ⅰ.イントロダクション 島津の質量分析発展ヒストリー(1) 磁場型MS 出来事 1965年頃 質量分析の予備調査に着手 1965 朝永振一郎、ノーベル物理学賞 1969 アポロ11号、月面着陸 1969 スウェーデンLKBと提携、『磁場型』の最初のGCMS 、LKB-9000 を日本に導入 第 1971 LKB-9000 の島津での生産を開始、1号機を北海道工業試験所に納入 Ⅰ 1972 GCMSデータ処理システム GCMSPAC-300 を発売 1972 日中共同声明 期 1973 第1次オイルショック 1970年代 LKB-9000 の技術をベースに質量分析を発展、GCMS-6020・GC
Slide 6: 島津の質量分析発展ヒストリー(2)
Ⅰ.イントロダクション 島津の質量分析発展ヒストリー(2) (続き) GCMS・LCMS MALDI-TOF MS 出来事 『四重極型』の最初のGCMS、GCMS-QP1000を レーザーイオン化質量分析計の研究開発をスタート 1981 福井謙一氏、ノーベル化学賞 1982 発売、大きな反響を得る 1983年に田中耕一が開発チームに加わる 1985 プラザ合意 1987 ━ LAMS50Kを発売 1986 チェルノブイリ原発事故 1987 利根川進氏、ノーベル医学・生理 1988 四重極型 LCMS-QP1000を発売(一部技術導入) ━ 学賞 1989 ━ 英KRATOSを買収 1990 東
Slide 7: 島津の質量分析発展ヒストリー(3)
Ⅰ.イントロダクション 島津の質量分析発展ヒストリー(3) (続き) GCMS・LCMS・ICPMS MALDI-TOF MS 出来事 仏bioMērieuxにMALDI-TOF MSの供給 2010 『トリプル四重極型』の最初のLCMS、LCMS-8030を発売 を開始 2011 中国のGDP、世界第2位になる 東日本大震災 2012 トリプル四重極型GCMS-TQ8030・LCMS-8040を発売 ━ 2012 山中伸弥氏、ノーベル医学生理学賞 2013 トリプル四重極型LCMS-8050を発売 MALDI-7090(高分解) 第 質量顕微鏡 iMScopeを発売 Ⅲ 2014 トリプル四
Slide 8: 島津の質量分析の発展ヒストリー(4)
Ⅰ.イントロダクション 島津の質量分析の発展ヒストリー(4) 持続的な研究開発・技術導入により、最新の要素技術を絶えず蓄積。これらを統合することで、新製品をタイム リーに投入、同時にマーケットオリエンテッドなアプリケーションの提供も並行して実施、需要を開拓してき た。 GCMS-QP2020 2015.11 GCMS-QP2010 2001.6 LCMS-IT-TOF 質量顕微鏡 LCMS-9030 2004.4 “iMScope Trio” GCMS-TQ8030 2014.8 GCMS-TQ8050 2018.6 2016.8 2012.5 LCMS-2010A LCMS-2020 LCM
Slide 9: 仕組み・需要動向・ベンダー
Ⅱ.質量分析計概論 仕組み・需要動向・ベンダー 1) 化合物分子を「イオン化」、 2) 電気的・磁気的作用により質量電荷比(m/z)に応じて 種類別に「分離」、そして 3) 分離されたイオンを「検出」する。 質量分析の仕組み 得られるマススペクトル(横軸:m/z=種類、縦軸:検出強度=含有量)は、既知物質の 同定や未知物質の構造決定を行う際の非常に有力な情報となっており、創薬、食品安全、 環境、またクリニカル検査など幅広い分野での導入が拡大している。 「質量分離」方式の違いで、大きく9タイプに分類される。 ☛ p. 17 製品タイプ・需要動向 高感度化・高分解能化の追求で、需要は拡大傾向にある
Slide 10: マススペクトル
Ⅱ.質量分析計概論 マススペクトル マススペクトルは質量分析計で得られるデータ、図はm/ Z 609.2802のレセルピン(精神安定剤・血圧降下剤) のマススペクトルを示す。 2018.7 質量分析計事業説明会資料 2018.7 質量分析事業説明会資料 10
Slide 11: 質量分析計の構造
Ⅱ.質量分析計概論 質量分析計の構造 〈LCMSの構造〉 1) イオン化 1) イオン化部 2) 分離部:Triple Quadrupole 原子・分子をイオンにする 2) 分離 イオン導入部 質量分析部 (1) 高真空 m/zに応じ種類ごとに分ける 質量分析部 (2) 高真空 コリジョンセル HPLCで分離した試料 不要なイオンを除外 選択したイオンにガス 質量数から特定のイオ の「イオン化」を 行う し、質量数から特定の をスプレーし分解 ンを選択 イオンを選択 3) 検出 排気 分離したイオンを検出 3) 検出部 ポンプ 4) 解析 PC画面上のMSスペクトルを解析 ☛ p.10 ご参照
Slide 12: イオン化 (1)
Ⅱ.質量分析計概論 イオン化 (1) 質量分析ができる化合物の種類を拡大するため、様々なイオン化法が考案・実用化されてきた。 気相でイオンを作る 電子衝撃(EI) → GCMS 化学修飾など、より高度な分析の実現へ 生化学への 化学イオン化(CI)→ GCMS MS/MS 展開 大気圧化学イオン化(APCI):LCMS 高分解能 大気圧光イオン化(APPI):LCMS 定量感度向上 液相でイオンを作る(Spray法) サーモスプレー(Thermospray) 電子スプレー(Electrospray):LCMS 固相でイオン化を作る(Desorption法) Field Des
Slide 13: イオン化 (2)
Ⅱ.質量分析計概論 イオン化 (2) 高分子化合物の分析など、質量分析の利用分野の拡大が図られてきた。 分子量 MALDI 100,000 エレクトロスプレー(ESI) 10,000 大気圧光イオン化法(APPI) 大気圧光イオン化法(APPI) 1,000 電子衝撃(EI) 化学イオン化(CI) 100 大気圧化学イオン化法(APCI) 10 無極性 中極性 高極性 LC分析対象領域 GC分析対象領域 2018.7 質量分析計事業説明会資料 2018.7 質量分析事業説明会資料 13
Slide 14: 質量分離 (1):分離法による分類
Ⅱ.質量分析計概論 質量分離 (1):分離法による分類 様々な分離法を実用化することで、環境・食品安全などの汎用的な分野から、高感度・高分解能が求め られる先端的創薬・医療のハイエンド分野まで用途が拡大してきた。 MS MS/MS 〈4〉TQ(トリプル四重極)型 汎用分析 〈1〉SQ(シングル四重極)型 〈5〉イオントラップ型 〈2〉TOF(飛行時間)型 〈6〉Q-TOF(トリプル四重極-飛行時間)型 高分解分析 〈3〉磁場型 〈7〉Orbitrap(オービトラップ)型 高感度分析 GCMS-QP2020〈1〉 LCMS-2020〈1〉 GCMS-TQ8050〈4〉 LCMS-8060〈4〉
Slide 15: 質量分離 (2):MS/MSの仕組み
Ⅱ.質量分析計概論 質量分離 (2):MS/MSの仕組み Q1で質量分離したイオンを、Q2で分解、Q3で壊れたフラグメントを分離する。分子量が同じでも壊れ方の違いで 化合物が識別できる。微量の定量、分子の構造推定ができる。 〈Q1 四重極〉 〈Q2 コリジョンセル〉 〈Q3 四重極〉 〈イオン源〉 選択したイオンを分解 特定のイオンを選択 e-e-e- イオンを選択 〈検出器〉 アルゴン 特定した質量イオンの数を測定 ガス噴霧 e-e-e- MS/MSでは、分子量28のCO・N2・C2H4 は 以下の様に検出される。 CO:C(12)・O(16) N2:N(14) C2H4 :C2H3(27)
Slide 16: 質量分離 (3):高分解能
Ⅱ.質量分析計概論 質量分離 (3):高分解能 28.031 高分解 分析 LCMS-8045 LCMS-9030 (トリプル四重極型 LC/MS) ( Q-TOF LC/MS) m/z 27 28 29 m/z 27.0 .9 28.0 .1 し 「四重極」型等の質量分析計では、例えば 「TOF(飛行時間)」型等の高分解機能を有する質量 CO・N2・C2H4 の分子量28の整数情報は得 分析計では、1/1000オーダーの分子量を分析する能 られるが、これらのどれかを正確に特定する 力を有している。 たとえば、CO=27.9949・ ことはできない。☞ p.15 N2=28.0062・C2H4
Slide 17: 製品タイプ:島津の参入機種
Ⅲ.島津の質量分析事業 製品タイプ:島津の参入機種 2017年推定市場規模は$5.4 bil.(約5,900億円)。島津は豊富なラインアップで幅広い需要を取り込む。 ※青太字:島津が手掛けるタイプ 機種 主要ベンダー 主要分野 Triple Quadrupole LCMS 四重極(Quadrupole) LCMS 島津, DHR, A, WAT, TMO 製薬,CRO,大学,病院,バイオ Single Quadrupole LCMS 飛行時間型(Time of Flight) LCMS Q-TOF,LC-TOF 島津, WAT, DHR, BRKR, A CRO,製薬,バイオ,大学,食品 Or
Slide 18: アプリケーションソフト
Ⅲ.島津の質量分析事業 アプリケーションソフト 豊富なアプリケーションソフト・データベースを提供、ユーザーの利便性と質量分析計の付加価値向上を追求。 「GC/MS 食品中残留農薬 「LC/MS/MSメソッド 「LC/MS/MSメソッド 「LC/MS/MSメソッド 分析用メソッド パッケージ パッケージ パッケージ *食品 パッケージVer.2」 残留農薬Ver.3」 アミノグリコシド マイコトキシン」 抗生物質」 「Smart Environmental 「フタル酸エステル 「LC/MS/MSメソッド Database」 スクリーニング パッケージ *環境 システム」 水質農薬分析」 ※RoH
Slide 19: 質量分析事業の成長戦略
Ⅲ.島津の質量分析事業 質量分析事業の成長戦略 2020.3期 2020.3期 vs 2017.3期 単位:億円 2017.3期 中計目標 増加額 増加率 CAGR 計測機器 2,530 2,092 438 20.9% 6.5% 内質量分析計(MS) 450 339 111 32.9% 9.9% 【中期経営計画:質量分析事業の成長戦略】 1)高分解能MSや迅速スクリーニング用MS等、製品ラインアップの拡充 2) AIやICTを用いた高度なデータ処理・解析によるエキスパートシステムの開発 3) MSの応用分野拡大による事業拡大(分子診断、細胞関連など) 2018.7 質量分析計事業説明会資料 2
Slide 20: 製品ラインアップの拡充 (1):LCMS-9030 Q-TOF
Ⅲ.島津の質量分析事業 製品ラインアップの拡充 (1):LCMS-9030 Q-TOF Launched the first Q-TOF at Jun, 2018!! Mass Accuracy Sensitivity Speed 2018.7 質量分析計事業説明会資料 2018.7 質量分析事業説明会資料 20
Slide 21: 製品ラインアップの拡充 (2):LCMS-9030 Q-TOF
Ⅲ.島津の質量分析事業 製品ラインアップの拡充 (2):LCMS-9030 Q-TOF 1) 高分解能 信頼性の高い化合物同定を実現:分解能 >30,000 FWHM at m/z 1,972 2) 高精度 高い質量精度を実現:質量制度 < 1ppm at m/z 622.5662 3) 高安定性 温度変化のある環境下での長時間連続運転に於いても高い質量精度を維持:6℃の温度変化環境下での24時間 連続運転でも質量精度1ppm維持 4) 高操作性 シンプルな操作性:LC、GC、四重極LCMS で実績、定評のあるソフトウエア「LabSolutions LCMS」を使用 Q-TOF 需要開拓分野
Slide 22: 製品ラインアップの拡充 (3):LCMS-9030 Q-TOF
Ⅲ.島津の質量分析事業 製品ラインアップの拡充 (3):LCMS-9030 Q-TOF Effortless Performance -高分解能・高質量精度・高感度の実現- 〈 Q-TOF内部構造(リフレクトロン)〉 UFgratingTM (特許) 高感度、高分解能を実現する 高強度微細格子電極 コリジョンセル ファンネルMCP 加速器 検出器 検出器に到達したイオンをロス なく検出 ハイスピードデジタイザ TOF:Time Of Flight 最大100 Hzでの高速データ取得 飛行時間型 高精度温度コントロールシステム(特許) イオンは一定距離を検出器 安定した質量精度を長期間維持 に向
Slide 23: 製品ラインアップの拡充 (4):DPiMS-2020
Ⅲ.島津の質量分析事業 製品ラインアップの拡充 (4):DPiMS-2020 2017年9月に探針による試料の直接イオン化で煩雑な前処理を不要にした「DPiMS-2020」を発売。 迅速な分析が求められる救急医療や法医学などの分野に展開。 将来的には、がんなどの手術での使用(摘出部位の判定支援など)を目指す。 質量分析の新たなアプリケーションの確立を図る。 〈探針エレクトロスプレーイオン化 質量分析計「DPiMS-2020」〉 2018.7 質量分析計事業説明会資料 2018.7 質量分析事業説明会資料 23
Slide 24: 応用分野拡大の取組み
Ⅲ.島津の質量分析事業 応用分野拡大の取組み 【IVD(体外診断)分野での質量分析の導入】 IVD In Vitro Diagnostics:血液・尿便・唾液などの検査(低侵襲なリキッドバイオプシー)による病気の診断 なぜ質量分析か 1) 従来法に比べて偽陽性・偽陰性の割合が低い(関連分子を直接計測) 2) 多項目の同時検査が可能(対象分子を複数同時に計測) 3) 運用コストが低い(特殊な反応試薬を用いない) ☞ 麻薬検査・法中毒検査、またスポーツドーピングでは早くから質量分析が用いられている ☞ 運用コストは低いものの初期投資が高額、また操作・解析にスキルが必要などの課題がある 質量分析が既
Slide 25: AIによるデータ処理自動化の取組み
Ⅲ.島津の質量分析事業 AIによるデータ処理自動化の取組み 下記のMSクロマトグラムは「LC/MS/MSメソッドパッケージ 短鎖脂肪酸」を用い関連の21 成分を分析したもの。 多成分一斉分析の特長を活かし、このようなメタボロミクス(生体代謝物の網羅的解析)の分野でも質量分析の導入が進んでいる。 一方で装置の高性能化により、取得できるデータ量が膨大になってきており、自動化による時間短縮や、経験・熟練を必要と しない解析機能が求められている。 AI の一つであるディープラーニングを活用し「自動ピークピッキング(ピークの幅や高さを読み取ること)」を 富士通㈱と共同開発中。経験・熟練に依存しない高精度
Slide 26: 纏め:今後の方向性
Ⅳ.島津の質量分析事業 纏め 【今後の方向性】 1) 高感度・高分解能への不断の追求 ⇒新規医薬品開発などのハイエンドニーズに応える 2) 装置の小型化、操作の簡易・省力化、AIによるデータ解析自動化の推進 ⇒医療検査、品質管理などルーチン用途の拡大を推進 ⇒スマートセルインダストリー(細胞生成物の産業利用)への展開 3) 豊富な質量分析アプリケーションの構築 ⇒イノベーションセンターを中心に世界の需要に合致した共同開発の推進 4) 最先端ヘルスケア技術の開発 ⇒ヘルスケアR&Dセンターを立ち上げ(2019.1竣工予定) 世界の研究者との共同研究を推進 2018.7 質量分析計事業説明会資料
Slide 27: 本説明資料に記載の将来の業績に関する内容は,経済情勢・為替・テクノロジーなど 様々な外部変動要素により,事前見通しと大きく異なる結果となることがあります。 2018.7 質量分析事業説明会資料
本説明資料に記載の将来の業績に関する内容は,経済情勢・為替・テクノロジーなど 様々な外部変動要素により,事前見通しと大きく異なる結果となることがあります。 2018.7 質量分析事業説明会資料