Slide 1: 2023年3月期 第2四半期 決算説明会
ソフトバンクグループ株式会社 2023 年 3 月期 第 2 四半期 決算説明会 2022 年 11 月 11 日
Slide 2: 免責事項
免責事項 本資料は、ソフトバンクグループ株式会社(以下「SBG」)及びその子会社(Arm Limited を含み、以下 SBG と併せて「当社」)並び に関連会社(以下当社と併せて「当社グループ」)に関する関連情報を提供するものであり、すべての法域において、いかなる証券の 購入又は応募の申込みを含む、いかなる投資勧誘を構成又は形成するものではありません。 本資料には、当社グループの推定、予測、目標及び計画を含む当社グループの将来の事業、将来のポジション及び業績に関する記述な ど当社グループの将来の見通しに関する記述、見解又は意見が含まれています。将来の見通しに関する記述には、特段の限定を付すこ
Slide 3: 本資料に記載されるファンド情報に関するお知らせ
本資料に記載されるファンド情報に関するお知らせ 本資料は、情報提供を目的として提供されるものであり、法律上、税務上、投資上、会計上その他の助言又は SB Global Advisers Limited(以下「SBGA」)、SB Investment Advisers (UK) Limited(以下「SBIA」)及びそれらの関係会社を含む SBG の子会社(以 下併せて「SB ファンド運用会社」)により運用されるいずれかのファンド(文脈に応じて、パラレル・ファンド、フィーダー・ファン ド、共同投資ビークル又はオルタナティブ投資ビークルと併せて「SB ファンド」)のリミテッド・パートナーシップ持分
Slide 4: 登壇者・孫会長のあいさつ
[登壇者] 代表取締役 会長兼社長執行役員 孫 正義(以下、孫) 取締役 専務執行役員 CFO 後藤 芳光(以下、後藤) 常務執行役員 経理統括 君和田 和子 SoftBank Investment Advisers ナブニート・ゴビル Managing Partner & Chief Financial Officer Arm IR Vice President イアン・ソーントン 登壇 司会:はじめに、ソフトバンクグループ株式会社(以下「SBG」)、代表取締役 会長兼社長執行 役員の孫よりごあいさつをさせていただきます。 孫:皆さま、こんにちは。SBG の孫でございます。よろしくお願いいた
Slide 5: 事業家としての原点
まず私には、ソフトバンクを始める前に、事業家としての原点がありました。 アメリカで当時まだ学生だった 19 歳のとき、今でも覚えています。たしか秋の景色だったと思い ます。運転していた車を降りて、サイエンスマガジンの雑誌を立ち読みしながら歩道を歩いていた ときに、1 枚の写真に巡り合いました。 このような写真だったと思います。 4
Slide 6: マイクロコンピュータとの出会い
未来都市のような、幾何学模様のような、不思議な写真。これを見て何だろうと、次のページをめ くると、マイクロコンピュータのチップであることを、初めて知りました。1 センチにも満たな い、小さな四角形のものが人差し指の上にのっていました。 説明を読むと、これがコンピュータであると。当時私は学生として、アイ・ビー・エムの大型コン ピュータや、ディジタル・イクイップメントのコンピュータ、その他何機種かに毎日のように触れ て、プログラミングをしていました。 ですから、コンピュータが何かは当然知っていましたし、プログラミングも知っていましたが、ま さか、人差し指の上にのってしまうような小さなものというのは
Slide 7: 情報革命とCPUの移行
初めてマイクロコンピュータのチップの写真を見たときから 46 年が経ちますが、この革命は成熟 するどころか、ビッグバンはますます大きく広がっていると感じています。 人類が地球に生まれて、おそらく何万年か何十万年、人類の定義によって違いますが、本当にこの 50 年間というのは、情報革命が始まってから、あっという間に広がったわけです。もうスマホな しには毎日の生活が成り立たないという状況にすらなってしまったわけです。 コンピューティングの中心は、マイクロコンピュータの 1 キット-サーキットボードから、一般の 人々に大きく広がったのは PC、パソコンの時代です。マイクロコンピュータのコンピューティ
Slide 8: インテルからアームへ
がオイルだったとしたら、それが電気に変わりました。これからどんどん変わって、エレクトリッ ク・ビークルの世界になっていきます。 コンピューティングの中心が、そのエネルギーが電気を使うと、唯一電気のみを使うと、このこと が CPU のアーキテクチャとして、インテルからアームのアーキテクチャに大きく移り変わってい くということの根源にあります。 今まで、CPU、コンピューティングの中心には、大きく分けてインテルかアームのアーキテクチャ しかなかったわけです。このアーキテクチャが、エネルギー源として電力を使うため、電力を使う ことに対して最も効率的なアーキテクチャになっているアームのポジションが、主
Slide 9: アームとエヌビディアの経緯
いる力以上に早く伸びたい、大きく伸びたいということで、ソフトバンク創業以来、常に借入金を 可能な限りして、可能な限り背伸びをして、思いっきり、実力以上に、常に小が大を飲むような M&A を繰り返してきました。 しかし、ネットバブルが弾けた 2000 年のときも、持っているあらゆる資産を売り払ってでも生き 延びるということで危機を逃れましたし、リーマンショックのときも、持っているあらゆる財産を 売ってでも生き延びるということで、当時持っているものは片っ端から売り払いました。 3 度目の危機、つまりコロナのショックがやって来たときに、これまた持っているもの、売れるも のは徹底的に売って身軽になるん
Slide 10: 守りの方針とアームへの再発見
ン・ファンド(以下「SVF」)で、情報革命の資本家になるんだ、これからはどんどん投資をしま すと勢い込んで方針を発表していたわけです。 今の情勢は、上場株であれ、未上場株であれ、投資していた会社の成績はほとんど全滅に近いぐら いやられている状況です。SVF も大変苦しみましたが、世界中の投資家の皆さんにも、大なり小な り、株式市場が大きく傷んだことの波動があったということです。 そういう中で、ずいぶん考えました。SBG として、今取るべき道は何なのかということです。 SVF はこのまま、さらに投資を続けるべきなのか、それとも大きくしていた借入金を負債の比率を 下げて一気に身軽になって、手元のキ
Slide 11: アームへの集中
て SBG のこれからの成長のために私が最も貢献できるのは、アームとその周辺のところに集中す る。これが、SBG の株主の皆さまにとっても、そして情報革命のためにも、未来の人々のために も、最も役に立てることではないかと、心の底から思うようになりました。 だから、私はこのようなかたちで、情報革命で人々を幸せにしたい。その最初の思い、原点、それ をそのまま純粋に、これからも追い求めていきたいということで、そのことにのみ集中したいと思 っています。 したがって、決算発表、あるいはその他の日常の経営的な業務については、後藤を中心に、ほかの 経営幹部にどんどんと権限を委譲し、オペレーションを継続しても
Slide 12: 後藤CFOあいさつと3カ月の総括
後藤:後藤でございます。今日からよろしくお願いいたします。 今の孫のメッセージで、今日の説明会は終わりでいいんじゃないかと思いますが、われわれは、3 カ月間のファクトをしっかりお伝えすることも大切な仕事だと思っています。 孫の説明の端々にありましたが、彼は今、自身を事業家と説明していました。ソフトバンクグルー プの創業者ですが、私たちから見ても、やはり事業家だと思います。アントレプレナーシップを、 これほど持っている人は日本ばかりか、世界にもなかなかいないのではないかと、私も二十数年一 緒に仕事をしながら感じているところです。 一番尖っているのが彼ですので、こういう守りの環境の中で、私たちはし
Slide 13: 財務の安全性と時価純資産・LTV
守りを固めるといったら徹底的に守ることが、われわれのやり方です。私は入社して 23 年目にな りますが、こういう局面は何度かありました。守るといったら守るということを実践した結果とし て、私自身の感覚としても、自分のソフトバンクグループでの歴史上、今の財務状態は最も安全で 安定した状態にあるだろう、最高レベルにあるだろうと、自信を持って申し上げられると思いま す。 時価純資産はこの環境の中、減少を続けていますが、16.7 兆円です。負債とのバランスを見る比 率である Loan To Value(以下「LTV」)が 15%というのは通常であれば低すぎる、レバレッジが 効いていない、それほど安全な
Slide 14: 市場環境
こういったバランスシートや財務の安全性を前提に決算説明を進めていきますが、なぜここまで守 りを徹底しなければいけなかったかということだと思います。 市場環境というのは、われわれのみならず、われわれと同じ業態、例えばセコイア・キャピタル や、タイガー・グローバルなども同じ見方をしているだろうと思います。 米国のインフレも、昨日の CPI(消費者物価指数)の発表は少し安心しましたが、まだインフレ抑 制のための金利政策は続くだろうと思われます。結果としては、テクノロジーセクターを中心とし た株式市場で、今後も大きな調整が入り続けていくことは、保守的に見たら想定しておくべきと思 っています。不安定な状
Slide 15: 地政学リスクと守りの成果
また、地政学リスクについても、われわれがコストとして見忘れていた平和のためのコストがここ までかかるのかということを、各方面で実感している状況だと思います。 さまざまな資源の高騰からくるインフラコストの上昇や食料問題まで、世界中で価格に大きな影響 を与える状況が、景気やマーケットにも大きな影響を与えているわけです。 このような環境下で徹底的に守った結果が、現在の業績です。 14
Slide 16: 今期の連結業績
いつまで守るのかというご質問も多くいただきます。もちろん潮目はいつか必ず変わります。その 変わる潮目を予測しつつ、でも慌てずに、ちゃんと潮目が変わってから攻めに転換することで十分 だろうと、保守的に考えています。 それでは、今期の連結業績です。 この上期ですが、売上高は約 3.2 兆円、投資損益は約 8,500 億円の損失、税引前利益は約 3,000 億 円弱、純利益は約 1,290 億円の損失というのが結果です。 15
Slide 17: 投資損益の内訳
このうち投資損益を少し分解して見てみますと、チャートにあるように、この 6 カ月で SVF は 4.3 兆円の損失を計上しています。 一方で、アリババ株式に関しては、8 月に発表しましたが、アリババ株を通じてこれまでさまざま な調達を実施してきましたが、そのストラクチャーを前倒しで整理する。そして、われわれの持分 が減少することからくる評価益の計上といったものが、大きな利益として計上されることになって います。 のちほど詳しくご説明します。 16
Slide 18: セグメント別税前利益
税前利益のセグメント別の分析ですが、アリババ株の取引は持株会社レベルで行っていますので、 持株会社投資事業としては、上期約 3 兆 2,000 億円のプラス。 一方で、SVF 事業については、約 3 兆 3,000 億円のマイナス。その他、ソフトバンクやアームな どの貢献があり、連結では 2,926 億円のプラスという結果です。 17
Slide 19: 純利益の推移とアリババ株取引
純利益の四半期での推移を見ますと、第 1 四半期に関しては約 3.2 兆円の損失がありましたが、第 2 四半期では 3 兆円の利益が出ていることがご覧いただけるかと思います。 今回の巨大な利益の源泉となっているアリババ株の取引について、もう少しご説明します。 アリババの株式に関しましては、ここ数年、先渡売買契約などの将来の売買をあらかじめ約定する 先物取引で資金調達を進めていました。 例えば、契約から 1 年後に株式もしくは現金で決済するオプションがあるとしたら、われわれはこ うしたオプションを持って、決済日時点で株もしくは現金の有利なほうで決済することを選んだほ うがメリットがあるだろうと思
Slide 20: アリババ取引の損益とNAVへの為替影響
真ん中の再測定益とは、持分法から外れることで、アリババ株の含み益が今回、会計上顕在化する ことになります。これらの結果が、この 4.3 兆円の利益となるわけです。 われわれは投資会社ですので、こういう利益は、いいとか悪いということではないと思っていま す。グループ全体のアセットを常に活用しながら、われわれの決算、会計、財務は組み立てられて いるわけです。 次に、昨今の為替の問題は非常に大きなニュースでして、われわれの会社にはどういう影響がある かということであり、Net Asset Value(以下「NAV」)にどれだけの影響があるかというのが、 一番重要なテーマとなります。 われわれの企業価
Slide 21: NAVの推移
上はマイナス 1.1 兆円のロスが出ます。その他、われわれの保有しているドル建てのアセットの評 価、為替上の影響は、資本の部で表現されることになります。 NAV の推移です。 やはりこの 1 年下落を続けていますが、マーケット環境から見れば、むしろ違和感はないだろうと 思います。そんな中でも、現在 16.7 兆円の価値を維持できています。 20
Slide 22: 1株当たりNAVとディスカウント
この 3 月末と比較すると、23.2 兆円あった保有株式価値は 9 月末の今回、約 20 兆円弱に減少して います。 ただ、負債も減少しています。負債の減少はプラスに作用しますから、NAV の減少率が、株式価 値の減少率よりも緩やかになっています。 この NAV を株数で割って、1 株当たりどうなっているかという計算も常にしています。 3 月末の 1 株当たりの NAV が 1 万 1,200 円、そのときの株価が 5,559 円だとすると、ディスカウ ントは 50%でした。この 9 月末は 1 株当たりの NAV が 1 万 800 円で、株価はもっと下がって 4,900 円だったので、ディ
Slide 23: 保有株式の構成
さて、われわれの保有株式が、どういう分散になってるかを見ていただこうと思います。 直近で見ますと、19.7 兆円の保有株式の中身は、右側(2022 年 9 月末)の構成比で見ていただく のがいいかもしれませんが、アリババが 15%相当になります。 アリババの構成比、昔はもっと大きく、30%、40%、50%という時代がありました。そして通信会 社のソフトバンク株式会社(以下「SBKK」)が 11%、SVF1、SVF2、ソフトバンク・ラテンアメ リカ・ファンド(以下「LatAm ファンド)」、これらを全部足すと 43%ぐらいです。 ヒストリカルで見ていただくと、オレンジのアリババが段々減ってきてい
Slide 24: 上場株式の割合
パイチャートで見ていただくと、変遷がよくわかると思います。資産構成のバランスも、格付けや 株式投資のポイントになるわけです。その中でも上場株式の割合は、格付けなどで非常に注目され るポイントです。 アリババが減少したことで、上場株の比率が少し下落しています。下落しているとはいえ、50% 弱、実際 44%という現状でして、全体のアセットが下落してる中での 44%というのは、健闘して いるほうではないかと思っています。 アームの上場なども現在準備を進めているわけですが、今後こういったことが顕在化しますと、上 場株の比率はもっと大きくなるだろうと思います。 23
Slide 25: 守りの実行
さて、守りの実行のところを、もう少しご説明したいと思います。 今は新規投資をできるだけ抑える。事実上ストップに近いです。そういう中で投資の回収が可能な ものについては引き続き行っています。したがって、キャッシュインは続いてるわけです。そんな 中で、何もしなければ何が起きるかというと、財務がどんどん改善するんです。 われわれの一番大きなステークホルダー、は株主とクレジットの投資家です。クレジットの投資家 はわかりやすく言うと銀行や債権者、社債などのクレジット商品の投資家の皆さんです。 株主とクレジットの投資家は、基本的には相反する方々になるわけです。何もしなければ財務は改 善していって、例えば債
Slide 26: LTVとレバレッジ
先にクレジットの指標を見ますと、LTV は非常に安定して低位です。 冒頭申し上げた通り、15%台というと、新規投資など攻めの投資もしていく環境下であれば、これ はむしろ仕事をしていないと言われかねないほど低いレベルだと思います。レバレッジは効いてい ないですね。 SBG の財務の一番の仕事は、最適なレバレッジレベルを追求することだと思っています。最適な レバレッジを追求すれば、株主の皆さんにとっても最高のパフォーマンスを実現できる可能性が高 いわけです。そして最適であれば、負債の投資家にとっても、おそらくそれは、いろいろな意味で 最適なんですね。 クレジットの評価が高ければいいかというと、高い
Slide 27: 手元流動性
3 月末からの半年間の資金化の流れを見ますと、3 月末は 2.7 兆円の手元流動性がありまして、こ の後、半年間で、アリババの資金化などが主な方法ですが、3.4 兆円の資金調達をしています。 一方、この調達をもって負債の返済は 2.2 兆円、自社株買いなどで資金を使い、いつでも使える銀 行の融資枠の空き枠も含めて 4.3 兆円というのが、われわれの手元流動性です。 26
Slide 28: 社債償還資金と負債削減
この 4.3 兆円は、今後 4 年間の社債償還資金が 4.1 兆円ですので、極めて安定的で安全なレベルで す。 社債だけは、償還の資金が常に確保されていないと、デフォルトリスクと向き合うことになりま す。ほかの商品は、例えば相対の商品、もしくは銀行団との商品というのは、事前の相談で、さま ざまな条件変更がタイムリーにできるわけですが、社債はそうはいきません。 社債の償還だけはきっちりと。われわれは、日本でも有数のボンドマーケットのプレーヤーだと思 います。それだけの責任と義務は裏腹だと思っています。 われわれの財務を語るときに、私は基本ネットデット、つまり純有利子負債、これは負債から手元 現預
Slide 29: ローン返済と自社株買い
銀行とのローンについても当面使い道がないということで、例えばコミットメントラインなどは、 借り入れをしていた分は返済をして、枠をそのまま残したり、長期のローンについては、当面これ だけの預金残高がありますので、銀行団と相談の上で期限前返済をさせていただいたりと、このあ たりの改善がますます顕著ということです。 さて、株主還元に移りますと、昨年の今頃発表した 1 兆円の自社株買いは、今年の 10 月に無事完 了しました。 昨年の発表時には、全部できるかわかりませんという注釈付きだったのですが、この 1 年間でちゃ んとできたということで、ほっとしています。 28
Slide 30: 追加自社株買いの完了
8 月には、追加で 4,000 億円の自社株買いを発表し、順次取得を進めてきました。 われわれのような会社はインサイダーの期間が非常に長いのですが、決算の直後に 1 度インサイダ ーが開くタイミングがあり、そこで 3 カ月後までの自社株買いのルールを信託銀行さんと決めて、 そこで決めたルールはずっと変えていません。 しかし、株の出来高が上がったり下がったりすると、買付の金額が変わります。この数週間は、わ れわれの株の出来高が大きく増加し、3 倍、4 倍、5 倍に増加し、買付のスピードも 3 倍、4 倍、5 倍で進んだ結果、昨日 11 月 10 日に 4,000 億円の自社株買いが完了しました。
Slide 31: 株主還元の実績
株主還元について、私たちの取り組みを歴史的にも見ていただきたいのですが、過去 5 年間で約 5 兆円を実現しています。 これはおそらく、日本企業ではダントツに多い金額だと思います。 2019 年からの 3 年間、自社株買いの金額をグローバルで見ると、世界の上場企業の中で、われわ れは 10 位にランクしています。 30
Slide 32: SVFの投資損益
日本企業の第 2 位はトヨタで 45 位です。株主還元に対するわれわれの取り組み姿勢については、 こういったデータも紹介したいと考えています。 さて、ここからグループの状況をご説明します。 この四半期、環境は依然厳しく、SVF の投資損益は 9,959 百万米ドルというマイナスです。 31
Slide 33: SVFの四半期推移と累積損益
第 1 四半期、それから先期の第 4 四半期と比べてみますと、少しずつでありますが改善してきてい ます。 長期の運用ファンドですので、一時的な損益のブレに短期的に惑わされずに、しっかり足元を固め てビジョンを追求していくということが、何より重要だろうと思っています。 累積の投資損益も、ここまでの含み益はこの 1 年程度で、残念ながら一度吐き出すかたちになって います。 ただ、前のページで見ていただいたように、四半期ベースで反転の兆しも短期的には見えてきてい る中で、この投資損益も長期の運用として、最終的にしっかり投資家の皆さんにお返しできるよう に、運用、管理をしっかりやっていきたいと思ってい
Slide 34: SVF1の状況
まず SVF1 の方から見ていただきますと、外部の LP も半分ぐらい入っているわけですが、投資額 は 894 億米ドル、これに対して累計の投資成果が 1,029 億米ドルということで、一定の収益確保 ができています。 まだ投資中の未公開投資先のパフォーマンスをしっかり上げていけるように、今後もモニタリング を徹底してまいりたいと思っています。 薄い青のところ(公開投資先(投資中))、やはり上場株マーケットの下落が大きいわけですが、 今 11 月の初旬においてはこの 9 月末と比べて、20 億米ドルほど増加しているのではないかと思い ます。 33
Slide 35: SVF2の状況
次に、SVF2 ですが、こちらはスタートしてから、まだ 2 年弱ぐらいです。 一昨年から昨年にかけて投資した投資先のうち、まだまだ成長段階の中でマーケットの激変を受け て、評価減を余儀なくされている投資先が多いです。 もっとも、それぞれの会社のファンダメンタルズは、しっかりしたものが多いと思っています。こ ういったポートフォリオ群をしっかりマネージしていくことも、非常に重要なテーマだと考えてい ます。 34
Slide 36: 投資先の価値の増減
投資先が、472 社(実績)ありますが、価値が増えているものと減っているものはどんな感じか と、この表で見ていただきます。 価値が減少しているものが 3 分の 2 ぐらい、価値が増加しているものが 4 分の 1 ぐらい、残りは ほぼ増減なしということです。 3 月末と比較しますと、価値が減少している投資先は 3 分の 1 ぐらいだった。これが 3 分の 2 と倍 に増加しているということは、やはり環境の厳しさを物語っていると思います。厳しい中でも、価 値が増加しているポートフォリオも依然としてあります。この長い冬をしっかり乗り越えていくこ とが大事だと思っています。 35
Slide 37: 価値変動の要因
投資損益をさらにブレークダウンして、価値が増加したものは何がドライバーなのか、価値が減少 したものは何がテーマ、課題だったのか見てみます。 価値が増加しているのは、数字の棒グラフが小さすぎて分かりにくいですが、ちょっと厚みのある のが左側の二つです。取引事例、それから投資先業績といったものが、価値が増加しているものの 理由としては多い。 右側の価値が減少しているものを見ていきますと、やはり一番大きな影響は上場株の下落ですが、 その上場株の評価をベースにした、類似企業の株価比較も大きな理由ですし、何より業績、こうい ったところが大きな理由になっているということです。 こういった分析をしっかりしな
Slide 38: 新規投資額の推移
新規投資の金額は、ずっと申し上げているように、守りを固めるという、まさにその通りでして、 この第 2 四半期の投資額はわずか 3 億米ドルと、もうほとんど投資をしていない状況です。 昨年の第 1 四半期は、156 億米ドルも投資をしていました。続く第 2 四半期で 141 億米ドルとい うことは、昨年は上半期だけで約 300 億米ドル、4 兆円規模の投資をしていたのが今年の上半期は 約 25 億米ドル程度、3,000 億円ぐらいということで、もうわれわれの戦略は明確に数字で表れて いるということです。 37
Slide 39: IPO銘柄の状況
こういう状況ですので、この上期の IPO 銘柄は、非常に数が少なく、3 件です。3 件とも、簿価よ りはもちろん上がっています。上場時は、株価はぐっと上がりますが、その後マーケットの下落に 合わせるように、評価は下がっている。残念ですが、そこは受け入れなければいけない状況です。 ただ、約 470 社の投資先には、将来楽しみな上場予備軍がいくつもあります。この環境で慌てて 上場するのは得策ではありませんが、マーケットの環境改善に合わせて、投資先の上場数が増えて いくだろうと考えております。 38
Slide 40: ファンドの運営方針
ファンドの当面の運営方針を三つ挙げます。 一つは、昨年約 5 兆円投資していたファンドが、今年はまったく投資をしないというレベルにダイ ナミックにシフトしていくわけですから、人員も今の戦略に合わせた規模にスリム化する。スリム 化すると同時に、筋肉質にしていかなければいけないため、組織の効率化を実施しています。 続いて、投資の厳選です。つまり当面はよほどのことがない限り投資を見送るぐらいの覚悟で、担 当者一同、この投資をしっかりと受け持っているということです。 また、既存投資先の価値向上のためのさまざまな対話が、この時期最も重要だろうと思っていま す。 39
Slide 41: ファンドのリーダーシップ変更
ファンドのリーダーシップに、少し変動があります。 報道等でも出ていますが、このファンド、ラジーブがリードしてきました。SVF1 は引き続き、ラ ジーブが CEO としてしっかり見ていきますが、彼自身も新しい展開を進めていく中で、SVF2 に 関しては、Vice President としてしっかり全体を見ていく立場ではあるものの、新規投資そのもの には加わらないというかたちをとります。 コンフリクトが発生しないことが重要なテーマです。そして新しいリーダーとして、アメリカはア レックス・クラベルが、アジア・欧州はグレッグ・ムーンが、管理部門は、CFO として長く SVF を守ってきてくれているナブ
Slide 42: 投資分野ごとの特徴
さて、このファンドの中身、状況が悪いのはもう百も承知で、環境も数字も悪いことは見ての通り なんですが、もう本当に駄目かと諦めているわけではありません。 投資先は、それぞれの将来性をしっかり評価しながら投資した銘柄ばかりです。分野ごとの特徴 を、今一度見てみたいと思います。五つぐらいに分けてみました。 41
Slide 43: デジタル・コマースとサプライチェーン
まずは、デジタル・コマース。 この分野の投資銘柄も多いのですが、すべての小売の売上高に占める e コマースの割合が、やはり この 10 年で 7%から 24%まで上昇しているわけです。この流れは完全な不可逆性を持っているだ ろうと思います。したがって、この分野にさまざまにアクセスしていくような投資先の将来につい ては、われわれも期待できると思っています。 やはり個人消費者の皆さんが、シームレスでデジタルファーストな交流体験ができる。直接自らが オンラインでアクセスできるような時代は、もっともっと利便性の高いマーケットになっていくだ ろうと思っています。これを支えるのが AI だと思います。 次
Slide 44: フィンテックと人材市場、データ
次に、フィンテック、金融サービス。これが AI と最も親和性が高いのは、言うまでもありませ ん。 今後もネオバンクやデジタルペイメント、こういったものが成長を続けていくだろうと思います。 国内の身近な例で言えば、PayPay になるかと思います。 次が、人材市場に関する投資先。 43
Slide 45: 自己勘定投資先
今、求人数は歴史的に非常に高い数字にあります。このビジネスオポチュニティは、AI を活用す ることで、採用や入社プロセスなど、大きな変革を実現することができます。 また、今いる従業員とのエンゲージメント、リテンションなどにも、AI によるさまざまなビッグ データの整理活用はとても役立つだろうと思っています。 また、才能豊かな方々が多い会社におけるタレントマネジメントとか、この辺りはわれわれが目指 す AI の時代に、ビジネスがより多様化していくのだろうという期待値を持っています。 最後に、やはりデータの世界をどうやって起業家たちに提供するかということだと思います。 等比級数的に、このデータ量が
Slide 46: Armの業績
次に、われわれの自己勘定投資先をいくつか見てみたいと思います。 通信会社の SBKK だったり、Z ホールディングスは上場していますので、彼らが決算発表で説明を しています。それを除いて考えてみようと思います。 まずは、なんといってもアームだと思います。 45
Slide 47: Armのマーケットシェア
22 年上期の売上高は一見すると、前年同期比 6%減に見えるのですが、実は非ロイヤリティー収入 にはブレがある。昨年上半期の売上には、その前年の引継ぎ案件的な、イレギュラーな金額的な動 きもありました。2 件ぐらいの大型案件が期ズレしていたりするんですね。 そういったものをスムージングしますと、アームの上半期の売上は、前年同期比 9%増ぐらいのイ メージです。ですからファンダメンタルとしては、実はしっかり上昇しているということだと思っ ています。 また、直近 3 年間の年平均成長率が 21%ということで、先ほど孫が大いに期待していると申し上 げている数字的な裏付けは、こういったところに出てきて
Slide 48: Armのニュースと経営陣
マーケットシェアのこの表は、皆さんもよくご覧になっていると思います。 彼らがとにかく一番強く、得意とするのは、モバイルのような情報端末、情報サービスにおいて一 番使われる部分。 今後マーケットは 360 度すべての産業に使われるわけですので、彼らの活躍するマーケットは、 まだまだ伸び盛りと考えていいだろうと思っています。 47
Slide 49: PayPayの登録ユーザー数と取扱高
第 2 四半期のニュースとしては、アームの Neoverse V2、これもローンチしています。最新の Armv9 の技術をベースとしたアーム史上最高性能のプロセッサーということで、これもいいニュ ースになっていると思います。 また、アームの商品というのは、世界中の大手の事業家から支援されています。エヌビディアであ ったり、インテルであったり、アームのプロセッサーをさらに活用するという発表が次々と行われ ていることも、うれしい限りです。 最後に、アームのマネジメントが今回変わってきています。 新たに 3 人の社外取締役と、CFO が今回、ジェイソン・チャイルドに交代しました。大変経験豊 富な C
Slide 50: PayPayの市場での存在感
さて、次に国内の PayPay。 こちらは SBKK や、Z ホールディングスの説明でも紹介されていると思いますが、何しろ登録ユー ザー数はもう 5,100 万人を突破してきていまして、非常に強いポジションを、さらに磨いている状 況です。 決済取扱高も 1.8 兆円ということで、着実に拡大をしている。 49
Slide 51: PayPayのTAMとT-Mobile
決済取扱高を広げる作業を徹底的に行いながら、今度は利幅を改善していくというのが、彼らの次 のテーマだと思います。 彼らの存在感というのは、さまざまなデータで証明されつつあります。 QR コード決済の市場シェアも 1 位ですし、最もダウンロードされたアプリでも 1 位と、他の追随 を許さない結果が出てきているところです。 50
Slide 52: スプリント投資の成果
さて彼らのビジネス、どのぐらい今後広がりがあるのか、これを TAM(Total Addressable Market)、つまりその事業におけるマーケットはどのぐらい大きいんだろうということを想定す るわけですが、それを計算する数字の一つとして、250 兆円ぐらいあるだろうと。 250 兆円ぐらい TAM があるとして、PayPay の GMV(流通取引総額)は、まだわずか 4.9 兆円で す。PayPay で 4.9 兆円ですから、他の決済事業者はもっと小さいわけですね。 ということは、この薄いピンクのところは、ほとんどフロンティアということだと思います。金融 事業において、ここを一気に攻めに
Slide 53: 財務戦略
私もスプリントの買収は、ずいぶんファイナンス面で苦労しましたが、AT&T がここまで下がって くるような将来の予測は、とても自分の中で描けなかったです。競争の激しい業界だと思います し、T モバイルの戦略も見事だったということだと思います。 投資の実績は、われわれがスプリントに投資したときは 2.1 兆円の投資で、株式部分は 0.4 兆円で す。残りの部分はレバレッジをかけました。このレバレッジ部分は全部返済しています。そして、 この株式価値は今や 3 兆円ということなんです。 投資してから期間も経っていますので、投資収益率、IRR で 25%ということで悪くない。実はかな りの貢献をしている
Slide 54: 財務ポリシー
さて最後に財務戦略ですが、変更はございません。 われわれはとにかく、マーケットに対して約束したことは絶対に守る。その上で、さまざまな自由 演技を孫にやってもらうわけで、またマーケット、それから環境はどんどん変化します。 財務方針を守りながら、さらにできることをやっていく。守りをさらに固めるなら、さらに固め る。そういうことをやってまいります。 53
Slide 55: 借入とアセットのバランス、LTV は 25%という安全なレベル未満で運用する。
われわれの財務ポリシーは、この 3 点、確認の意味で、最後もう一度言います。 借入とアセットのバランス、LTV は 25%という安全なレベル未満で運用する。 現預金は、2 年分以上の社債償還資金としてしっかり確保する。 また、配当収入もしっかり見据えていきます。 こういったことをしっかりやっていきながら、この環境ですから、くどいようですが、守りを固め ますが、必ず明けない夜はないということです。 新規投資のタイミングというのは、私たちのみならず、多くの投資会社が時期を見守ってるわけで す。そういったときを楽しみに、しっかりと守っていきたいと思っています。 私からは以上です。 54