Asahi Diamond Industrial Co., Ltd. · TSE:6140
Asahi Diamond Industrial — Fact Sheet (August 2026)
10 slides from Asahi Diamond Industrial's fact sheet, Aug 28, 2026
Slide 1: 事業の中核と今後の注力領域
※本資料は、投資家の皆様が旭ダイヤモンド工業のビジネスを理解するための参考資 料として、外部専門家が当社へのヒアリングを元に作成したものです。 旭ダイヤモンド工業 ■事業の中核と今後の注力領域 旭ダイヤモンド工業は、工業用ダイヤモンド工具の大手メーカーとして、電子・半導体、自 動車、一般機械、建設など、幅広い産業に向けて「切断・研削・研磨」をするための高精度 な工具を開発・製造・販売している。電子・半導体領域では、顧客の加工工程に深く入り込 んだ専用工具の提供を通じて主要顧客から高い評価を得ており、同分野は当社にとって最 も重要な事業領域となっている。 これまで、各顧客の製造条件に合わせたカス
Slide 2: 主要経営指標の推移
■主要経営指標の推移 当社の売上高は 2016 年以降、太陽光向けダイヤモンドワイヤ市場の急速な構造変化に伴い 縮小した。中国勢が安価品を量産し始めたことで市場価格が急落し、ワイヤ単価はピーク時 の約 1/10 に低下した。これにより国内の太陽光パネルメーカーは相次いで撤退し、当社の 太陽光向け売上も 2017〜2019 年にかけて段階的に消失した。 2020〜2021 年は、太陽光関連の収益が消失したことに加え、コロナ禍に伴う設備投資抑制 が重なり、一部年度で当期純損失を計上している。いずれも特定領域の構造変化や外部環境 の影響が主因であり、事業全体の需給構造に大きな変化が生じた時期に対応し
Slide 3: セグメント構造・収益モデルの特性
■セグメント構造 当社はダイヤモンド工具(CBN 工具および砥石を含む)の製造・販売を行う単一セグメン トメーカーである。売上高は「電子・半導体」 「輸送機器」 「機械」 「石材・建設」 「その他」 に分類され、地域別には「日本」「台湾」「中国」 「その他アジア・オセアニア」「欧州」「北 米」「その他」に区分して開示している。 セグメント情報 17年3月期 18年3月期 19年3月期 20年3月期 21年3月期 22年3月期 23年3月期 24年3月期 25年3月期 26年3月期 27年3月期 連結会予 (百万円) 連結 連結 連結 連結 連結 連結 連結 連結 連結 連結 Revised o
Slide 4: 調達構造と価格転嫁・研究開発
当社製品の約 90%が受注生産によるカスタム仕様であり、標準的なカタログ品の売上比率 は 1 割程度にとどまる。顧客ごとの加工条件に応じた専用工具の設計・試作・供給が行われ ており、最終顧客と直接的な関係を持つことで、精度要求の高い工程に対応できる技術体制 が確立している。このような高付加価値・高粘着性のビジネスモデルが、利益の安定化にも 寄与している。 ■調達構造と価格転嫁 当社製品の原材料は主に砥粒・ボンド・台金で構成され、目安として砥粒:ボンド:台金= 2:2:6 程度である。砥粒の大半は人工ダイヤモンドと CBN(使用量ベースで 95%以上) であり、一部用途で天然ダイヤモンドが用いら
Slide 5: 組織・人材、電子・半導体セグメント
■組織・人材 当社は主に三重および千葉の工場を中心に製造を行っており、工場職員の離職率は 2%以下 と低い水準で推移している。受注生産によるカスタム製品が多い当社の事業では、加工条件 に応じた工具設計や仕上げに関する技能が現場に蓄積されやすく、工程理解や加工ノウハ ウの継続的な蓄積が製品の精度や安定性を支える重要な要素となっている。 ダイヤモンド工具の製造は、材料選定・設計・焼結・加工・仕上げなど複数の工程にまたが り、それぞれに固有の知識と経験が必要となる。従業員の定着率が高いことは、これらの技 能が組織内に継続的に蓄積されることにつながっており、当社の製造品質や技術対応力の 基盤となってい
Slide 6: 電子・半導体セグメント(続き)
位置づけており、工程理解や加工精度に関する技術対応力を高める取り組みを進めている。 過去にはインゴット切断加工向けの「内周刃」で高い市場シェアを確保し、一部製品では高 い利益率を実現した実績を有する。 太陽光向け電着ダイヤモンドワイヤは 2015〜2018 年にかけて年間約 100 億円規模の売上 があったが、中国製低価格品の大量供給に伴い市場価格がピーク比で約 1/10 に低下し、国 内メーカーの撤退とともに当社の同用途向け売上は僅かとなっている。一方で、半導体向け 電着ダイヤモンドワイヤは加工精度要求が高く、用途特性が異なることから受注は拡大傾 向にあり、今後も需要が見込まれる領域である。
Slide 7: 輸送機器セグメント
2. 輸送機器 輸送機器セグメントは当社売上高の約 4 分の 1 を占め、自動車向けが中心で、航空機向け、 ガラス・セラミックス加工向けの工具が含まれる。主要用途はエンジン部品、シャフト、足 回り部品などの加工工程で使用される研削・切削工具であり、航空機向けではジェットエン ジン部品などの加工に用いられる。 需要構造は数量比例型で、工具寿命に応じた交換需要が中心となる。一度生産ラインに採 用されると継続利用されることが多く、年間の販売数量は約 30 万個、平均単価は約 32 千 円の水準で推移している。また、顧客の加工改善提案や新規部品の立ち上げに伴う単発需 要も一定程度発生する。 自動車向け
Slide 8: 機械・石材・建設セグメント
3. 機械 機械セグメントは、一般産業機械、工作機械、金型、軸受、超硬材、セラミックスなど、 多様な加工用途に向けた研削・切削工具で構成される。対象となる材料や加工工程が広 く、用途に応じた個別仕様の工具が求められる領域である。 当セグメントの工具は交換需要が中心であり、加工面積や加工回数に応じて工具寿命が到 達すると交換が発生する数量比例型の構造を持つ。年間販売数量は多いものの、平均単価 は約 6 千円と他セグメントと比べ低い水準にある(電子・半導体:約 22 千円、輸送機 器:約 32 千円) 。単価が低い理由は、対象となる加工工具のサイズや仕様に基づくもので あり、特段の特殊要因があるわ
Slide 9: その他セグメント・中期経営計画
5. その他 その他セグメントは、宝飾関連製品および大学・研究機関・窯業向け製品で構成される。宝 飾向けでは、宝飾品の加工・研磨に用いられる工具をテレビショッピング等のチャネルを通 じて販売しているほか、大学・研究機関向けには試料加工などの用途、窯業向けには焼成材 料等の加工用途で工具を供給している。 ■中期経営計画 当社は、2030 年までの当社のあるべき姿である「VISION 2030“世界のモノづくりを支える グローバル ニッチトップメーカーへ”」に向けた集大成(改革完成)の位置付けで中計 2030 を策定した。 重点施策を「電子/半導体分野を中核とした成長事業の加速」 「選択と集中によ
Slide 10: 歴史
■歴史 当社は 1937 年、伸線ダイスなどの金属加工用工具の製造を起点として創業した。その後、 工業用ダイヤモンド工具の製造へ事業領域を拡大し、電子・半導体、自動車、一般機械、石 材・建設など、多様な加工用途に対応する製品を展開してきた。創業来、一貫して独立性を 保ち、他社との大規模な資本関係を持たずに事業を発展させてきた。 半導体領域では、インゴット切断加工向けの「内周刃」を早期から供給しており、加工効率 に優れた構造を背景に、特定工程では高い市場シェアを確保していた時期がある。当時の内 刃関連製品には、高度な専用加工技術を背景に、製品単体として採算性が極めて高いものも 存在していた。 そ